東日本大震災で出た被災地のがれきの処理に伴い、アスベストが飛び散るのを防ごうと、20日、宮城県石巻市のがれきの仮置き場で飛散を抑える薬剤をまく作業が初めて行われました。
宮城県石巻市は、市のまとめで、がれきの量が宮城県内で最大の616万トンあるとみられています。このうち280万トンが市内23の仮置き場にあり、アスベストが飛び散ると作業をしている人が吸い込むおそれがあり、大きな課題となっています。
20日は、石巻港の埠頭にある仮置き場で、石巻市が、飛散を防ぐための薬剤をまく試験を解体業者などでつくる宮城県内の事業組合に依頼して行い、20メートルほどに積み上がったがれきに向け薬剤がまかれました。
薬剤を開発した東京の会社によりますと、薬剤には建材に浸透してアスベストを内部で固める効果があり、飛散する量を大幅に少なくできるいうことです。
石巻市災害廃棄物対策課の鎌田清一課長補佐は「市民の健康のためにアスベスト対策は急務なので、薬剤の効果を確認したうえで導入を検討していきたい」と話しています。
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