大腸内視鏡は、内視鏡をおしりから入れて大腸を調べる検査です。大腸がんや潰瘍、炎症などがないかどうかを調べます。前日から腸をきれいにする処置を行い、検査を行います。検査は通常10分ないし30分程度で終了し、しばらくお休みいただいてから担当医より結果を説明します。組織検査やポリープ切除を行った場合には、結果説明は約1週間後となります。
大腸がんの発生は食事の欧米化に伴って年々増加しており、がんによる死亡のうち第3位(年間約4万人)、特に女性では第1位*1を占めます。その一方で早期発見できれば高い治癒率が得られるのが特徴です。ポリープや粘膜内がん(早期がんの中でも特に早い段階)の段階で発見できれば、内視鏡による切除手術が可能です。当院でも日帰りもしくは短期入院によるポリープ・早期悪性腫瘍の切除手術を行っております。
*1 平成21年厚生労働省人口動態統計による
お腹が張って食欲がない方、便に血が混じる方、便秘・下痢・便が細いといった便通異常が気になる方には早めの検査をおすすめします。また、検診の便潜血反応検査で陽性が出た方も検査が必要です。
当院の大腸カメラは完全予約制です。ご希望の方はまず一度外来へいらしていただき、医師の診察を受けてください。かかりつけ医や検診施設の紹介状をお持ちの方も、検査の前の準備の説明やあらかじめお渡しするお薬などがありますので、お手数ですがまず一度外来へお越し下さい。
外来受診にあたっては、あらかじめ自動電話予約(045-360-9669)をしていただくとお待たせせずに診察できます。是非ご利用ください。
当院では消化器内視鏡による検査や治療に熟練した医師のみが検査を担当しております。安心してお任せください。
当院では患者さまの安全のため、日本消化器内視鏡学会による洗浄・消毒ガイドラインに準拠して内視鏡及び関連機器・器具の管理を行っております。内視鏡は1検査毎に全自動内視鏡洗浄消毒装置による処理を行っています。また、ディスポーザブル器具の再使用は一切行っておりません。
内視鏡は熟練した医師が注意深く行えば安全な検査ですが、「100%安全」ではありません。最近の全国集計*1では大腸内視鏡による偶発症(何らかのトラブル)の頻度は約0.04%(およそ3000例に1例)で、検査に使用する薬(局所麻酔薬や鎮静剤)の副作用や検査による穿孔や出血などが報告されています。
当院では上記のような危険性を充分に認識し、検査中に患者さまの血圧・脈拍や血中酸素飽和度(酸素の量)を注意深く監視するとともに緊急用の薬品や処置具を整備しておりますのでご安心ください。
*1 消化器内視鏡関連の偶発症に関する第4回全国調査報告による
前日の朝から準備が始まります。朝食は流動食(おもゆ、すまし汁、具のない味噌汁、スープなど)のみにしてください。飲み物も粒の入っていないものにしてください。
昼食、間食、夕食には検査食「サンケンクリン」をおとりください。
朝昼夕とお休み前にそれぞれコップ一杯以上のお水を飲んでください。
午後8時ごろ、下剤「ラキソベロン」一本をコップ一杯のお水と一緒に飲んでください。
前日は検査に備えて十分睡眠をとってください。
当日食事はできませんが、お水・お茶やポカリスエットは飲んでかまいません。午前8時から腸管洗浄剤「ニフレック」を2000ccの水に溶き(もしくは錠剤「ビジクリア」を水/お茶とともに)、約2時間かけてゆっくり飲んでください。1000cc飲んでも排便がない場合や腹痛・吐き気がある場合は服用を中止し、当院045-391-0166にご連絡下さい。
ふだん血圧や心臓のお薬をお飲みの方は、当日朝なるべく早い時間にお飲みください。(看護師から説明いたします)
鎮静剤を使用するため、当日検査終了後は自動車・バイク・自転車などの運転はできません。ご了承ください。
鎮静剤を使用しますので、検査後自動車・バイク・自転車などの運転はできません。飲酒運転と同じ状態となり、事故につながる危険性があります。
ポリープ切除をされた方は、検査後1週間の飲酒、激しい運動は避けてください。当日は入浴せず、シャワーのみとしてください。検査当日と翌日の食事は油っぽいものを避けて消化の良いものにしてください。
検査後はお腹の中にガスが入るため、しばらくお腹が張った状態になります。万一お腹の激しい痛み、下血(真っ赤な血液や黒いドロドロの便)や38度以上の発熱があった場合には045-391-0166へご連絡ください。