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(3時間35分前に更新) |
【読谷】昨年5月の台風2号で米陸軍トリイ通信施設内から飛んできた軍備品で窓ガラスを破られ、家屋内に被害があり、読谷村楚辺の住民に対する被害補償がまだなされていないことが21日分かった。沖縄防衛局は米側と調整を進めているとしている。
被害に遭った源河朝徳さん(69)によると、昨年5月28日午後10時半ごろ、同施設内から断熱材のような物が居間のガラス戸を突き破った。風雨が室内に吹き込み水浸しになった。源河さんは散乱したガラスの破片で足にけがをしたという。
翌29日、防衛局と米軍担当者が源河さん宅を訪れ、同施設の備品であることを認めたという。
源河さんは、自宅の補修費用だけで約164万円、パソコンや食卓なども含めると、被害総額はそれ以上に上るとしている。「米軍も認め、防衛局は『誠意を持って対応する』と言っていたのに、まだ連絡がない」とあきれ顔。「被害者全員が困っているので、早く補償してほしい」と訴えた。
読谷村の担当者は「9カ月は遅すぎる。当初の約束通り、迅速に対応してほしい」と話した。同村によると、源河さん宅も含め建物3戸、車両2台が被害に遭った。
防衛局は「事故の調査、損害内容の審査を終え、現在は防衛省が米側と協議している。協議が整った後、請求者の同意を得て賠償金額を支払う」とコメントした。