20日にさいたま市のアパートで死亡しているのが見つかった親子と見られる男女3人は去年の夏以降、経済的な理由で水道料金を滞納していましたが、この情報を市の水道局が福祉の担当者に伝えていなかったことが分かり、さいたま市は連携の在り方を検討するとしています。
20日、さいたま市北区のアパートの一室で、60代と30代の親子とみられる男女3人が死亡しているのが見つかり、警察は餓死した疑いがあるとみています。
さいたま市水道局によりますと、3人は去年7月分以降の水道料金を滞納していて、11月に担当者が督促に訪れた際、妻とみられる女性が「夫が入院中で支払いが難しい」と話していたということです。
その後も水道局では去年12月から今月にかけて、5回部屋を訪れましたが、いずれも応答はなく、担当者は督促などのメモを残しただけで、生活保護などを受け持つ市の福祉担当者にはこうした情報を伝えていなかったということです。
3人が遺体で見つかったとき、部屋には食べ物がなく、現金は1円玉が数枚あっただけでした。
さいたま市は連携の在り方を検討するとしています。
低所得者の支援に取り組むさいたま市のNPO「ほっとプラス」の藤田孝典代表理事は「家賃を滞納していたり電気が止められたりと、本人たちは何らかのSOSを出していたと思う。生活保護が必要な人を早く見つけて支援に結びつける仕組みづくりが必要だ」と話しています。
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