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被災写真 修復マニュアル完成

2月21日 17時53分

被災写真 修復マニュアル完成
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津波によって汚れたり傷ついたりした写真を、パソコンのソフトで加工して元の状態に近づける作業をボランティアで行ってきた大学生や社会人のグループが、作業の手順などをまとめたマニュアルを作り、今後、ほかの団体などにも活用してもらうことになりました。

この取り組みは、東京の工学院大学と神戸市の神戸学院大学が「あなたの思い出まもり隊」として、去年4月以降、ボランティアで行ってきたものです。
作業は、写真の表面に付いた汚れを丁寧に取り除いたあと、「スキャナー」と呼ばれる読み取り装置でパソコンに取り込みます。
そして、専用のソフトを使って色が薄くなったり欠けてしまったりした部分に、周辺の画像を参考にした新たな色を付けて元の画像に近づけます。
工学院大学では、これまでにおよそ1000枚の写真を修復し、持ち主に届けたということです。
しかし、修復には1枚当たり数時間かかるものもあり、依頼があったおよそ3万枚の作業が終わる見通しは立っていないということです。
このため、グループは、写真の洗浄からパソコンでの修復までの手順をまとめたマニュアルを作り、希望する団体などに無償で提供して活用してもらうことにしました。
工学院大学の村上正浩准教授は、「作業の手順を広く公開して、写真の修復を行うボランティアのすそ野を広げることで、1枚でも多くの写真をきれいにしたいと思います」と話しています。