松井、ヤンキース消滅…ＦＡのイバネスと合意

　アスレチックスからＦＡとなった松井秀喜外野手（３７）のヤンキース復帰が完全消滅した。米国の複数メディアが２０日、ヤンキースがフィリーズからＦＡのＲ・イバネス外野手（３９）と年俸１１０万ドル（約８７００万円）プラス出来高の１年契約に合意したと報じた。レイズからＦＡのＪ・デイモン外野手（３８）とともに候補に挙げられていた松井の獲得は見送られた。

　ヤンキースは、残り２年で合計３３００万ドル（約２６億円）の年俸だったＡ・Ｊ・バーネット投手を、パイレーツにトレードで放出。１３００万ドル（約１０億３０００万円）を浮かせ、年俸１２１７万ドル（約９億６０００万円）だった昨季２０本塁打、８４打点のイバネスとの交渉を進めていた。

　ヤンキースのジラルディ監督が３日、ＤＨとして左打者の獲得を熱望。イバネス、デイモンとともに候補として名前を挙げられると、０９年ワールドシリーズＭＶＰを置きみやげに移籍した松井も「ヤンキースは特別なチーム」と話していた。ただ、通算２５２本塁打の強打者に競り負け、去就問題はさらに厳しい状況となってしまった。

　すでにマリナーズの野手組がキャンプインするなど、メジャーのチームは続々と始動。ブルワーズ、オリオールズなどが候補として残るが、初日からチームに合流するのは難しい状況だ。「焦りも何も、待つしかないですから。（心境は）ずっと変わらないですよ」と都内で順調に自主トレを続ける松井は言う。メジャー１０年目の２０１２年、吉報はいつ届くのか。

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