脱原発と温暖化を考える 同大でシンポ

再生可能エネルギーの普及をテーマにした討論では、被災地で計画が進む分散型地域エネルギーシステムの報告もあった(京都市上京区・同志社大)
再生可能エネルギーの普及をテーマにした討論では、被災地で計画が進む分散型地域エネルギーシステムの報告もあった(京都市上京区・同志社大)

 脱原発と温暖化対策の両立を考えるシンポジウム(NPO法人・気候ネットワーク主催)が18日、京都市上京区の同志社大で始まった。東日本大震災後の国の政策や経済・社会の状況を踏まえ、再生可能エネルギーのあり方を議論した。

 慶応大の金子勝教授が基調講演した後、研究者らがパネル討論した。京都大の植田和弘教授は「エネルギー政策は経済・社会の問題とつなげて考える必要があり、長期ビジョンが不明ではだめ」とし、広い視野での議論を訴えた。

 一方、世界自然保護基金(WWF)ジャパンの山岸尚之さんは「今までなら無理と思ったことも考えるのが、今を生きる私たちの責任ではないか」と強調、2050年に日本のエネルギーを100%自然エネルギーで賄えるとした報告を紹介した。議論となっている送電分離について、富士通総研経済研究所の高橋洋主任研究員は「道路をみんなで使う考え方のように送配電網は独占とし、発電と小売りを競争にするべき」と話した。

 シンポは19日までで、「低炭素の地域づくり」などをテーマに分科会がある。

【 2012年02月19日 10時12分 】

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