財務相:「実質的にインフレターゲット設定」―日銀の物価「めど」(1)
2月20日(ブルームバーグ):安住淳財務相は20日午後、衆院予算委員会で日本銀行の「物価安定のめど」について「インフレターゲットという言葉は人によって使い方が異なる」とした上で、「目指す物価上昇率と時間軸を明確化したことは高く評価する。実質的にインフレターゲットを設定していると受け止めている」との認識をあらためて示した。菅原一秀氏(自民)に対する答弁。
日銀は14日の金融政策決定会合で、従来の「中長期的な物価安定の理解」を「中長期的な物価安定のめど」に変更。消費者物価の前年比上昇率1%を目指して強力に金融緩和を推進していくと表明した。
これに対し、白川方明日銀総裁は「インフレーションターゲットという言葉は人によってさまざまな意味合いで使う。日銀の金融政策の枠組みは米連邦準備制度理事会(FRB)の枠組みに近い。実質的な考えは財務相と同じだ」と答弁。成長目標についても「日銀と政府の間で認識の差はない」と語った。
一方で、財務相は円高で推移している為替相場について「経済力を背景に円高の傾向が続いており、経済の強じんさを示している」としながらも、足元の水準については「実体経済を反映しているかどうかは議論がある。欧州における危機など為替は相対的なものであるとの認識が必要だ」と述べた。
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更新日時: 2012/02/20 16:02 JST