まだ間に合うM8M9大地震に備えよ やってる家族はここまでやってる

2012年02月21日(火) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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「避難所を確認したり、家族の集合場所を決めておくのは大切です。しかし、現実には会えないでしょう。災害とは想定外の事態の連続なのです。お父さんは会社に残って近隣の人のために活動してください。いい大人が無理に帰ろうとして帰宅難民になり、途中の避難所で非常食や毛布をもらったら、本来予定されていた人の分を奪うことになる」

 諏訪氏はさらに、こう警鐘を鳴らす。

「大災害では常にそれまでの常識を覆す事態が起きます。家族での約束は大切ですが、それで過剰に安心したり縛られてはいけません。東日本大震災では、釜石の鵜住居小学校などの生徒たちは危険を感じたままに避難して助かり、石巻の大川小学校では先生も生徒もあらかじめ決めていた型通りのルールに従ったため多くの犠牲が出ました。最後は自分の感性を信じ、自分の判断で生き残ること。そうできるよう、日頃から災害の知識を家族で共有しておくことが一番の防災です」

 本当に災害に強い家族は、ここまでやって初めて生まれるのだ。

「週刊現代」2012年2月25日号より

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