科学【放射能漏れ】見えぬ内部 計器類信頼不足 廃炉へ「暗中模索」 福島第1原発+(2/2ページ)(2012.2.21 00:15

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【放射能漏れ】
見えぬ内部 計器類信頼不足 廃炉へ「暗中模索」 福島第1原発

2012.2.21 00:15 (2/2ページ)放射能漏れ
原子炉建屋が吹き飛んだ福島第1原発4号機。使用済み燃料貯蔵プール上部の燃料交換機付近では作業員の姿があった。プールには1535本の燃料があり、平成25年末までの燃料取り出し着手が目標となっている=20日午後1時、福島県大熊町(代表撮影)

原子炉建屋が吹き飛んだ福島第1原発4号機。使用済み燃料貯蔵プール上部の燃料交換機付近では作業員の姿があった。プールには1535本の燃料があり、平成25年末までの燃料取り出し着手が目標となっている=20日午後1時、福島県大熊町(代表撮影)

 結局、キセノンは臨界によるものではなく、別の放射性物質が自然に核分裂する「自発核分裂」で生成されたと分かったものの、炉内を把握しきれていないことを露呈した。

 12月には原子炉が安定した状態であることを意味する冷温停止状態を達成したが、今月に入り、2号機で再び問題が生じた。

 原子炉圧力容器下部に3つある温度計の1つが異常上昇し80度を超えたのだ。温度計は20度の誤差があるとされ、冷温停止状態の条件である100度以下を保つためには、温度計の値を80度以下に維持することが必要。東電はさまざまな原因を推測し、原子炉への注水増やホウ酸注入など対策に追われた結果、温度計の故障であると断定するに至った。

 現場の高い放射線に阻まれ、計器類の修理や交換をすることは容易ではない。代替の温度計設置は、新規の技術開発が必要になるため、可能になるのは平成26年度以降になる見込みだ。

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報道関係者はバスで福島第1原発敷地内を回った。記者らは車内で東電職員(左)から説明を受けた=20日午後1時23分、福島県大熊町(代表撮影)
いまだ津波の被害の跡が残る福島第一原発の構内。がれきの間をパイプがめぐる=福島県大熊町で2012年2月20日午後0時32分、(代表撮影)

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