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収束 程遠い実態 高線量、撤去阻む 福島第1原発公開

2011年3月15日、3号機から流入した水素ガスによって爆発したとみられている福島第1原発4号機。事故当時は定期検査中で、核燃料は建屋内の燃料プールに移されていた。プールの天井クレーンの上などで、作業が続けられている(代表撮影)

 東京電力福島第1原発(福島県双葉町、大熊町)が20日、報道陣に公開され、4号機で燃料プールから燃料を取り出すためのがれき撤去が進む一方、3号機では高い放射線量が撤去の進捗(しんちょく)を阻むなど、事故から1年近くたった今も実態は収束とは程遠いことが明らかになった。
 昨年12月に就任した高橋毅所長は、凍結による配管からの汚染水漏れや、2号機の温度計故障など相次ぐトラブルについて「皆さまに多大な心配をかけ、おわび申し上げる」と陳謝した。
 今回は経済産業省原子力安全・保安院による保安検査に伴う公開で、政府が原子炉の冷温停止状態が実現したとして事故収束の「ステップ2」完了を宣言した昨年12月以降初めて。
 事故後では昨年11月に続き2回目となり、河北新報社など国内外のメディア約30社が参加した。
 保安検査は6日から行われており、保安院は冷温停止状態を維持するのに必要な循環注水冷却や汚染水処理など設備7種類の運用状況の確認を進めている。
 20日は東電側に対し、汚染水処理で発生する放射性物質を含む気体の管理について説明を求めた。検査は24日に終了する予定。
 報道陣は、事故対応の最前線となっている免震重要棟の緊急時対策室などを視察したほか、バスで敷地内を回った。


2012年02月21日火曜日


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