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30周年「なんとも思わない」・小泉今日子 1

「欲がない」という小泉今日子。自然な笑顔がそれが本当なんだと思わせる=都内(撮影・吉澤敬太)
「欲がない」という小泉今日子。自然な笑顔がそれが本当なんだと思わせる=都内(撮影・吉澤敬太)

 アラフォーならぬ働くオバフォー女性の本音を描いたフジテレビのドラマ「最後から二番目の恋」がじわじわと反響を呼んでいる。主演は主人公と同じ45歳の独身、小泉今日子(正確に言えば4日にめでたく46歳の誕生日を迎えた)。アドリブの自虐ネタも満載で吹っ切れたような演技が小気味いい。芸能生活30周年という節目も「なんとも思わない」というキョンキョンの仕事と恋、結婚!?まで。できる限り近づいてみました。(聞き手=八木裕子)

  ◇  ◇

 ‐ドラマ見て笑い転げてます。私も44歳独身なので、耳が痛いというか、よくまあここまで(笑)。

 「いい意味で私にとってこのドラマは自虐モノと思ってやってますから(笑)さらに突き刺さるよう自分で(セリフを)足したりしてます。『ババァがババ抜きしてどうすんの』とか『(45歳)お化粧しないとだれか分かんないって言われるんだよ』とか(笑)」

 ‐セリフがしみる…。

 「私なんかはリアルに同世代の働く女で、これ痛いよね〜と感情移入して読める部分があるんですけど、主婦の方だとか、もっと若い人とか、男の人とか、どう受け止めるかな、って不安はありました。下品なおばさんって思われないか、とか。千明ってのは、恋愛とか以外は何でも持ってたりするんです。お金も持ってるし、友達多いし。そういうの反感買ったらやだな〜って」

 ‐我が社でも同世代の独身女性デスクが3人いて、ちょうどドラマのように古民家を買って、老人ホームにするか、なんて話をしていて(笑)。

 「私もしますよ(笑)一生懸命いっぱいいっぱい働いて、マンション一棟買ったらさぁ…プライベートも重要じゃない?って。ちっちゃなマンションを一棟買う。下の方の階にちょっと若い友達を住ませて、便利に使う(笑)コンビニ行ってきて、とか。10、20若い子を今から手なずけといて(笑)重いものとか買いに行かせるとか。そういうのが理想だね、って話してるんです(笑)」

 ‐現実になるかも。

 「結局、今この時代、そうなっていくしかないんじゃないかと。高齢化で、独身も多いわけだし。そういうコミューンつくって生きていくとか」

 ‐そんな話はいつごろからしてたんですか。

 「今60歳ぐらいの友達たちが10年ぐらい前に話してて。『ちっちゃい家をいっぱい建てて。ちょっと若い子が必要だから、キョンちゃん、(人との)距離感がバツグンだから、入り口に住んでよ』って言われて」

 ‐人の世話を焼ける方?

 「ベタベタ人と付き合うのは上手じゃないですけど、いざという時は優しいですよ、って感じですかね。自分はあまり人に求めないんですけど、求められたら、いくらでもやったげる、みたいなところはありますね」

 ‐『1人で生きて行くことを決めたから家を買った』というセリフがありますが。

 「私(芸能界入って)30年間ずっと賃貸生活してて、よく先輩たちに言われますね。『あんたこのまま年とってさあ、だれも家なんか貸してくんないんだから、家ぐらい買っときなさいよ』って。同世代の会社員の友達とか、周りで急に家買う友達とか増えてきてるし。独身の女の子なんかは『もういいや、そのうちキョーコ買って』とかって(笑)。『いやいや無理』って(笑)」

【2へ続く】







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