石川のニュース 【2月21日03時51分更新】

被害者賠償へ債権放棄求める えびす食中毒、説明会でフーズ社
 5人が死亡した焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、特別清算中 の運営会社「フーズ・フォーラス」(金沢市)は20日、金沢市の石川県地場産業振興セ ンターで債権者説明会を開き、被害者への賠償を優先するため、債権者にあらためて債権 放棄を求めた。

 食中毒の被害者を除いた112の金融機関やリース業者などのうち、32機関・業者が 出席した。説明会は昨年7月以来2回目となる。

 フーズ社代理人の小野聡弁護士によると、リース業者1社が債権放棄の届出書を提出、 2社が検討中で、債権を請求しない業者も数社ある。ただ「銀行や信用保証協会で債権放 棄に応じたところは1社もない」と述べ、債権放棄を要請した。

 フーズ社によると、被害賠償も含めた負債は10日時点で計約17億7800万円。被 害者から請求のあった約6億9千万円のうち約4億3千万円を被害賠償額として認めてい るが、資金は食中毒の保険金1億1千万円などしかない。

 フーズ社は牛肉を納入した食肉卸業者「大和屋商店」(東京)を相手に、損害賠償を求 める訴訟について、3月15日に金沢地裁に提起する予定とした。


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