光市母子殺害事件で死刑確定へ 本村 洋さん「反省した状態で刑を堂々と受け入れて」
山口・光市の母子殺害事件で、殺人などの罪に問われ、差し戻しの控訴審で死刑を言い渡された犯行当時、少年の男について、最高裁判所は上告を退けた。これで、男の死刑が確定することになる。
20日午後4時ごろ、本村 洋さんは「遺族が求める死刑という判決が下されたことに関しては、遺族としては、大変満足しています。ただ決して、うれしいとか、喜びとか、そういった感情は一切ありません」、「この判決をしっかりと受け止めて、自分自身で犯した罪を見つめて、反省した状態で刑を堂々と受け入れて、全うしてもらいたい」と語った。
死刑判決が確定することになったのは、犯行当時18歳だった大月孝行(旧姓・福田孝行)被告(30)。
大月被告は1999年4月、山口・光市の会社員・本村 洋さんの自宅で、妻・弥生さん(当時23)の首を絞め殺害したあとに性的暴行をしたほか、生後11カ月だった長女・夕夏ちゃんの首をひもで締めて殺害した罪などに問われている。
1審と2審は無期懲役としたが、最高裁が審理を差し戻し、広島高裁は2008年、死刑判決を言い渡していた。
20日の判決で、最高裁は「犯行は非人間的な所業であると言わざるを得ず、遺族の被害感情はしゅん烈を極めている」としたうえで「酌むべき事情を十分考慮しても、刑事責任はあまりにも重大だ」として、大月被告の上告を退けた。
これで、大月被告の死刑が確定することになる。
FNNではこれまで、犯行当時、被告が少年だったため、少年法の趣旨に沿って、更生の可能性や社会復帰に配慮し、匿名で報道してきました。
しかし、死刑が確定することで、社会復帰後の更生の可能性が事実上なくなったことや、死刑執行は重大な国家権力の行使であること、事件の重大性などを総合的に判断し、今回、実名での報道に切り替えました。
(02/20 20:14)