2010年4月10日、神戸大学にて日本奥山保全・復元学会の設立総会を開催いたしました。14名の発起人(うち2名は書面による代理出席)に加え、10名あまりの奥山保全・復元の問題に関心を寄せる方々が参加されました。総会では趣意書、定款が承認され、定款に基づき発起人の理事、監事就任が承認されました。続いて開催された理事会で会長に発起人代表の森山まり子氏、副会長に室谷悠子氏を選出、その他の監事、運営担当理事が別記の通り選出されました。
会長就任挨拶として、森山まり子会長より奥山保全・復元の必要性と課題、およびその実現のため研究活動を強力に推進してゆくことがいかに重要かということなど、当会の将来の発展にかける決意の表明がありました。
また、西川節行先生、佐藤紳司先生のお二方より記念講演をいただきました。西川先生よりは当会がいかに社会において説得力ある研究を重ね、奥山保全・復元に寄与していくかというお話を、佐藤先生よりは「ニッチと棲み分け クマとの共存」の題で、ヒグマや野鳥を例に野生動物との共存のあり方の示唆をいただきました。次いで、門崎允昭博士より特別講演をいただき、ヒグマ保護のための示唆と現状の問題点など、有益なお話をいただきました。なお、設立総会当日については、多くのマスコミによって紹介されておりますのでご参考にされたく思います。
12月に第1回年次研究大会を開催する予定です。それに向けて、会員各々の奥山保全・復元に関する研究をさらに深めてゆくと同時に、ともに奥山保全・復元研究をする会員を広く呼びかけ、学会研究誌への論文、研究ノート、書評その他のレヴューなどを幅広く募ってまいります。