※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

栄養状態悪く 現金や食べ物なし

2月21日 6時8分

栄養状態悪く 現金や食べ物なし
K10031655811_1202210620_1202210621

20日、さいたま市のアパートで、親子とみられる男女3人が遺体で見つかりました。3人の遺体は栄養状態が悪くやせ細った状態で、室内には現金や食べ物がほとんどなかったいうことで、警察は、3人が餓死した疑いがあるとみて、遺体を詳しく調べて死因を特定することにしています。

20日午後、さいたま市北区吉野町のアパートの一室で、この部屋に住む60代の夫婦と30代の息子とみられる男女3人が死亡しているのが見つかりました。
警察によりますと、3人の遺体は栄養状態が悪くやせ細った状態で、外傷はありませんでした。また室内からは食べ物が見つかっていないほか、現金も数円しかありませんでした。
アパートの所有者などによりますと、現場の間取りは2DKで、玄関を入ってすぐダイニングキッチンがあり、その突き当たりに6畳の部屋と4畳半の部屋が並んでいるということです。
警察によりますと、夫婦とみられる男女2人は右側にある6畳の部屋で、息子とみられる男性は左側の4畳半の部屋で死亡しているのが見つかり、いずれも布団の上にあおむけの状態で倒れていて、毛布や掛け布団がかけられていたということです。
室内は整理がいきとどいていて、遺書などといった自殺をうかがわせるものは見つかっていないほか、さいたま市によりますと、3人とも生活保護を受給したことはなく、区役所に相談した記録もないということです。
この部屋は、半年前の去年夏ごろから家賃が滞納されていたほか、電気やガスも止められていて、去年の11月に家賃の催促に訪れたアパートの管理会社の社員が妻と会話をしましたが、そのあとは3人の姿が見られなくなったということです。
3人の遺体は、少なくとも死後1か月以上は経っているとみられるということで、警察は、3人が餓死した疑いがあるとみて、遺体を詳しく調べて死因を特定することにしています。