基礎年金:国庫負担を「年金交付国債」で賄うことで合意

2011年12月22日 11時27分 更新:12月22日 12時53分

閣議に臨む小宮山洋子厚労相(左)と安住淳財務相=首相官邸で2011年9月、竹内幹撮影
閣議に臨む小宮山洋子厚労相(左)と安住淳財務相=首相官邸で2011年9月、竹内幹撮影

 安住淳財務相と小宮山洋子厚生労働相は22日、12年度予算編成で焦点となっている基礎年金の国庫負担について、現行の50%の国庫負担率を維持するために必要な2兆6000億円を「年金交付国債」で賄うことで合意した。年金財源が確定したことで、12年度予算編成は同日午後の財務、総務両省の地方交付税を巡る大臣折衝を経て、ほぼ決着する。

 交付国債は、交付を受けた機関が必要に応じて換金する仕組み。すぐには現金が必要とされないため、発行時は一般会計に計上されない。このため、12年度の新規国債発行額は、財政健全化目標である約44兆円以下に抑えることができる。

 ただ、返済の裏付けとして消費増税による税収を償還財源に充て、増税までは換金できないようにする。それまでは年金特別会計の積立金を使って、年金給付に充てる。

 基礎年金の国庫負担を巡っては、厚労省が将来の消費増税を担保につなぎ国債を発行して50%負担を維持するよう要請。財務省は、いったん36・5%に引き下げて年金特別会計の積立金取り崩しで対応し、消費増税法案が成立すれば、増税分を償還財源とするつなぎ国債発行でまかなう「2段階方式」を主張し、対立していた。【坂井隆之】

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