光市母子殺害事件

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1999年、山口県光市で母子が自宅で殺害された事件。広島高裁で被告の元少年に死刑判決が言い渡された。[関連情報]

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差し戻し上告審判決後の記者会見で、汗を拭う遺族の本村洋さん=20日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ(時事通信)

「社会正義示された」=死刑考え、悩んだ13年間―「喜びなく、厳粛」・本村洋さん

 山口県光市の母子殺害事件発生から13年。5回の判決を経て、当時18歳だった大月(旧姓福田)孝行被告(30)の死刑が確定することになった。「社会正義が示された」。最愛の妻と幼い娘の命を奪われた本村洋さん(35)は、厳しい表情を崩すことはなかった。(時事通信)
[記事全文]

・ [映像ニュース]光市母子殺害事件で死刑確定へ 本村 洋さん「反省した状態で堂々と刑を受け入れて」 - フジテレビ系(FNN)(2月20日)
・ [映像ニュース]本村洋さん「厳粛に受け止めなくては」 - 日本テレビ系(NNN)(2月20日)

◇死刑確定へ
光市母子殺害事件、最高裁が上告棄却 元少年の死刑確定へ - 死刑とした広島高裁の差し戻し控訴審判決が確定する。産経新聞(2月20日)

少年への死刑適用 - 関連情報エリア

◇事件発生(1999年4月)からの経緯
事件概要 | 判決状況 - 関連情報エリア

◇元少年は
<光母子殺害>元少年揺れる胸中…差し戻し上告審判決前に - 毎日新聞(2月19日)
光市母子殺害「殺意はなかった」「批判を受けないように判決を」 大月被告が判決前、接見の弁護士らに語る - 産経新聞(2月20日)
【光市母子殺害】元少年Fが託した最期の言葉 - 日刊SPA!(2月20日)

◇差し戻しの控訴審で死刑(2008年4月)
光市母子殺害事件死刑判決について考える - All About(2008年4月28日)
光市母子殺害事件差戻審判決 - 元検弁護士のつぶやき(2008年4月23日)

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事件概要

1999年4月14日、山口県光市の会社員の妻(当時23歳)と長女(当時11ヶ月)が自宅で絞殺されているのが見つかった。同18日、山口県警は殺人容疑で18歳少年を逮捕。5月9日、少年を山口家裁へ送致。6月4日、山口家裁は刑事処分相当として山口地検へ逆送。6月11日、山口地検は少年を殺人、強姦致死、窃盗罪で山口地裁へ起訴した。

元少年の死刑確定へ

事件経過

日 付摘 要
1999年4月14日山口県光市の会社員の妻(当時23歳)と長女(当時11ヶ月)が自宅で絞殺される
4月18日山口県警は殺人容疑で18歳少年を逮捕
5月9日少年を山口家裁へ送致
6月4日山口家裁は刑事処分相当として山口地検へ逆送
6月11日山口地検は少年を殺人、強姦致死、窃盗罪で山口地裁へ起訴
山口県光市母子殺害事件 - まさかりの部屋

起訴状況

罪 名該当法法定刑量刑例
殺人罪刑法第199条死刑、無期、3年以上の懲役主たる罪が殺人罪の場合

性犯罪と殺人などの罪の場合
強姦致死罪刑法第181条無期、3年以上の懲役
窃盗罪刑法第235条10年以下の懲役
該当法:現行法(法令データ提供システム)。法定刑:1999年4月14日当時の法定刑
量刑例:殺人事件・判例 罪名別判決例 - まさかりの部屋
  • ※強姦致死罪は、法改正され現在は第181条第2項。

公判関係

第2次上告審

2011年7月12日、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は、弁論期日を2012年1月23日に指定。同小法廷は、1月31日までに判決期日を2月20日に指定した。

差戻し控訴審

2008年4月22日、広島高裁で差戻し控訴審の判決公判があり、裁判長は「死刑を回避すべき事情は認められない」と述べ、一審・山口地裁の無期懲役の判決を破棄、求刑通り死刑を言い渡した。元少年(弁護側)は即日上告した。

判決状況

審 理検察求刑判 決裁判所判決日
第一審求刑死刑無期懲役山口地裁2000年3月22日
控訴審控訴棄却無期懲役広島高裁2002年3月14日
上告審二審破棄審理差戻し
最高裁判例(PDFファイル)
最高裁第3小法廷2006年6月20日
第2次控訴審一審破棄死刑広島高裁2008年4月22日
第2次上告審上告棄却死刑
最高裁判例(PDFファイル)
最高裁第1小法廷2012年2月20日

少年への死刑適用

少年法は、犯行時18歳未満であった少年の量刑について「死刑をもって処断すべき時は無期刑を科す」と規定し、法的には18歳以上から死刑を科すことが可能になる。戦後、犯行時少年だった被告に対する死刑確定は38件とされるが、永山基準以降は2件にとどまる(kotobank)。
永山基準についてはトピック「死刑問題」を参照。
  • 少年法 - 第五十一条に「死刑と無期刑の緩和」。法令データ提供システム

弁護団への批判と刑事弁護

「乳児を押し入れに入れたのはドラえもんに助けてもらおうと思ったから」などの弁護団の主張がテレビ番組で批判された。橋下徹弁護士が懲戒請求を送る方法があると提案、弁護団に多数の懲戒請求が届き、業務を妨害したとして、弁護団が橋下氏を訴える事態に。橋下知事が逆転勝訴(産経新聞)。
抜粋(原文ママ)発言者ソース
マスコミから極悪人のレッテルを貼られた人間を、正当な裁判もないまま葬ってしまおうとする昨今の風潮を民主主義の危機として、強く危惧する。安田好弘弁護士ビデオジャーナリスト神保哲生のブログ
裁判所が受け入れる余地もない荒唐無稽な主張をしても被告人のために意味はありません。光市事件では、被告人の成熟度、強姦の計画性、殺意の有無・程度・殺害態様などを証拠に基づき争っており、報道過程で荒唐無稽で中身の無いもののようにされているにすぎません。今枝仁弁護士弁護士のため息
検察と弁護側が違う角度から光を当てながら、真相に迫っていくのが刑事裁判だ。弁護人が「世間」が納得しない主張はするなということになれば、耳目を集めた凶悪事件では、実質的な弁護活動はできなくなる。江川紹子氏Egawa Shoko Journal

日本弁護士連合会の見解

マスコミ報道の検証

マスコミ報道をめぐっては、被告人や弁護団側への中立性を欠いたのではないかとの指摘があった。BPOは2008年4月15日、「光市母子殺害事件の差戻控訴審に関する放送についての意見」(PDFファイル)の中で、「その場の勢いで、感情的に反応するだけの性急さがなかったかどうか。他局でやっているから自局でもやる、さらに輪をかけて大袈裟にやる、という『集団的過剰同調番組』ともいうべき傾向がなかっただろうか」と指摘している。

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