ヘラクレスカブトムシ及びクワガタ種の究極個体産出の記録

カブトムシもクワガタムシもサイズだけこだわる飼育ではなく、長寿健康自然飼育でサイズ、強さ、個体本来の行動力、全てを兼ね添えた個体産出の飼育方法を伝授するブログです。

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170mmクラスのモンスターとそれに匹敵する個体羽化の条件(その③ネプチューン)・元気な本物個体は生木に近い倒木にも産卵します。


こんにちは、まごころ飼育の里カブクワ仙人です。本日もご覧頂き誠にありがとうございます。
本日は、キングⅡ♀が毎晩のようにガリガリとうるさく倒木を齧り、どうにも怪しげな行動をしていたので、その倒木をそっと割って確認してみました。



何ということでしょう(ビフォーアフター風)中からとても成長している卵が出てきました。

ダイナ属は腐敗しそうな倒木に産卵する性質があるとは言え、人口飼育下でもそのような行動をするとは驚きです。まるでクワガタのような♀です。しかも倒木とはいえ、そんなに太くもない自然界で言えば枝くらいしかない太さの木に産卵するとは本当に驚きと共に興味深い行動です。

次はモンスター羽化の条件の続きになりますが、本日はダイナ属で飼育が難しいと言われているネプチューンのモンスター育成にもつながる解説です。

こちらは6月3日のブログで紹介したネプチューンのモンスターDN1ですが、現在もとても元気に活動しています。



一般的にネプは低温管理が必要で飼育もブリーディングも難しいと言われていますが、まごころ飼育の里では特にネプだけ温度を別に管理している訳ではなく、他のダイナ属のヘラヘラやリッキーと同じ環境で飼育しています。
それは、まごころ飼育の里はとても恵まれた環境にある事も関係しており、例えば今現在の時期では晴天の日は日中の気温が30℃を超えますので、その時間帯だけは最高気温を26℃に抑える為にエアコンが必要ですが、日が落ちて夜になると気温が下がってきますので、外気を取り入れる事により、飼育ルームの温度は常温でも25℃程度になります。

また深夜から早朝にかけては20~22℃程度まで下がり、湿度も適度に変化しますので、結果常温でも適度な温湿度変化になり、これが良い結果に結びついていると思います。

もし今まで温度管理を一定にされているというような場合、このように変化を付ける事により、ヘラクレスと同様の環境下でネプチューンも飼育する事が可能です。

また、たとえ温湿度管理という点で問題がないとしても幼虫から強いビックモンスター成虫に羽化させる為にはやはり一番問題となるのは、ヘラクレスと同様に単に見た目のサイズだけで選択するのではなく、強い親から生まれてきた幼虫というのは全く同じ条件になります。

では、その基準となるのはどの部分になるかと言えば、ヘラクレスとネプチューンの違いは活動時間にあります。すなわちヘラクレスは日が落ちて暗くなると活動を開始しますが、ネプチューンは日が落ちて時間が浅いうちはまだ眠っているのが普通であり、活動は深夜1時頃からから早朝にかけてが一番活発になります。
これはネプチューンとヘラクレスを同時に飼育していると顕著に現れる特徴であり、この活動時間帯のズレが自然界では例えばネプとヘラクレスの混血が生まれてくるのを防止しているとも言えます。

従って先ずは現在ネプチューンの成虫を飼育されている場合、この活動時間の違いが顕著に出ているかどうかというのが重要な基準になります。例えサイズが150mmクラスのビックモンスターとしても、この活動時間が例えばヘラクレスと何ら変わりないという状況であれば、それは体内時間に障害がある個体となり、少し問題があると考えます。

更にネプチューンの♂はヘラクレスの♂よりも活動時間外の眠っている時はより深くマットに潜り込む習性がありますので、成虫管理の際にはヘラクレスよりもマットを多く設置し、昼間は十分に休息させる必要もあります。

またネプチューンもヘラクレス同様に倒木をガリガリと齧り最終的にはボロボロにしますので、そのような行動が見られるかどうかというのも重要なポイントです。

ネプチューンの飼育に失敗するというような場合や、ヘラクレスの幼虫は落ちないがネプチューンは落ちるというような悩みを抱えておられる場合、温度管理も大切ですが、それ以上にその幼虫の親がこのようにネプチューン本来の活動と休息をしていたかどうか、これを考えてみる必要があります。

要するにネプチューン本来の活動をしている強い親ならばヘラクレスより寿命が短いと言われるネプチューンでも1年近くは生きる事が出来ますし、そのような親から出た幼虫であれば特にヘラクレスよりも低温にしなくても問題なく元気に成長するものです。

本日もおつきあい有難うございました。次回も宜しくお願い致します。

| 飼育記録 | 14:59 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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