弓月城太郎の『神秘体験』

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磁石モーターの話

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「神秘体験」に出てくる磁石モーター、実在するんですよね。
私が磁石モーターの存在を知ったのは、意識工学の本(「ニューサイエンスのパラダイム‐21世紀のためのプリンキピア 猪股修二・著 技術出版・刊)からでした。その本には永久機関が日本の新聞で報じられたケースが紹介されていました。上の毎日新聞の記事は、私が図書館に出向き新聞ファイルの中から探してきたものです。
その本の著者である故・猪股修二工学博士は通商産業省・電子技術総合研究所・主任研究官だった方で、この装置を第一種永久機関として紹介しています。電総研は第1種永久機関に分類される装置(鉛蓄電池による影のエネルギー抽出装置)も所有しており、写真も載っていました。正直言って非常に驚きました。
永久機関の特許は(原則として)取れないことになっています。特許の審査官は研修の第一日目で「永久運動に関する特許は通してはいけない」と教わると、以前弁理士さんにお会いしたとき、聞いたことがあります。
しかし現物が持ち込まれ、実際に機能していれば調べないわけにはいきません。動作原理について審査官が開発者から説明を受け、常識に見落としがあり原理的にも機能することに納得した場合、通らないはずの物が通ってしまうことがあります。実際に機能する物でも、はじめから「永久機関である」と主張した場合には、審査請求しているにも関わらず却下されてしまうこともあるようです。
今回紹介した装置のニュースは毎日新聞だけでなく、日刊工業新聞系のトリガー誌にも掲載されました。
後藤恒昭東京大学物性研究所助教授も「原理的には回転すると思う」とコメントしています。このニュースの反響は非常に大きかったと聞きます。
で、肝心の動作原理なのですが、これは「場の遮断」を利用した物です。もし重力場の遮断が可能であるなら、「エッシャーの騙し絵」(上図の下を参照)ですら可能だと気付くでしょう。
この絵は錯視を利用した熱力学的に矛盾した絵なのですが、重力場の遮断が可能なら実現できてしまうのです。
エネルギー保存の法則は場の連続性に依拠する概念であって、自然界には場が不連続であるケースも想定し得るため、可能性までは否定できません。本質的に理解していないと陥穽に陥ります。
毎日新聞に掲載された「磁石モーター」は磁場の遮断に成功した例です。
永久磁石どうしの反発力の磁場と永久磁石と吸着板の間に働く吸着力の磁場を相殺させると磁場の遮断状態が出現します。この状態で回転子が慣性力によって回り、固定されている側のN極を通過した後、吸着板が下りると、N極どうしの反発力で加速され永久運動に至ります。回転子の位置を検出するセンサー部分と、吸着板の上下にエネルギーが必要ですが、回転によって得られるエネルギーの方が上回るので余剰電力が発生します。場の遮断状態を含むサイクルなので、エネルギーの収支が合わなくても不思議ではありません。
毎日新聞が報じたもの以外にも、日本および外国で特許の審査に通っている永久機関があります。
湊弘平氏の磁力回転装置です。
湊氏のケースでは、装置を持ち込み、実際に動かして見せ、さらに裁判にまで持ち込むことによって、ようやく1999年8月20日に日本の特許がおりました。特許番号は「特開平09-233872」です。
※検索の方法  文献種別に「A」 文献番号に「H09-233872」を入力し、文献番号照会をクリック
http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjsogodb.ipdl?N0000=101

他にも永久磁石から構成される回転系の永久機関ではないか?と思われる物がいくつか存在するようです。

動画を紹介しているサイトもあるのでご覧ください。(中にはハッキリ駄目と分かる物もありますが)
http://peswiki.com/index.php/Directory:Surge_Motor_Technology_by_Troy_Reed
http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51446244.html

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