1980年代に「卒業」や「I LOVE YOU」など多くのヒット曲を生みだし、26歳で亡くなったシンガーソングライターの尾崎豊さんが、生前に60冊にも上る大量の創作ノートを残していたことが分かりました。
亡くなって20年を迎える今も若者を中心に根強い人気を持つ尾崎豊さんの、創作の過程などが分かる貴重な資料として注目されています。
ノートは、尾崎さんの遺族や、ほとんどの曲のプロデューサーを務めた須藤晃さんが保管していたもので、およそ60冊あります。
尾崎さんが10代のデビュー前から、平成4年に26歳で亡くなる直前までの10年間にわたって、日々の思いや、ヒット曲のもとになったとみられる歌詞などが書かれています。
このうち代表的なバラードの「I LOVE YOU」についてノートには、発表された歌詞以外にも、「町では不確かな愛って言葉をたやすく口にできる」などの歌詞のようなことばが書かれており、尾崎さんの詩を創作する過程などがうかがえます。
また、尾崎さんの鮮烈なデビュー曲として知られる「15の夜」のもとになったとみられる詩も書かれており、この曲は当初は「無免許」というタイトルだったことも分かりました。
ノートには、10代の尾崎さんが、自分の将来について、「正直に生きたいけどこの世の中はどんな場合でも学歴で人を見る。ぼくらも社会の一部にくみこまれてネジの様に働くことを考えねばならないのか」などの不安や葛藤を3ページわたってつづった文章もありました。
亡くなって20年を迎える今も幅広い世代に人気を持つ尾崎さんの大量の創作ノートの内容が明らかになるのは初めてです。
ノートを保管していた須藤さんは「自分に向き合い、歌を作り続けた尾崎の生き方を、今の若い世代にも知ってもらいたい」として、今後、ノートの内容を雑誌や書籍で発表することにしています。
明らかになった尾崎豊さんの創作ノートの内容については、NHK NEWS WEBに詳しい特集を掲載します。
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