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100日法廷:首都圏連続不審死事件 安藤さん宅火災、たばこ不始末の可能性「非常に低い」 大学教授証言 /埼玉

 男性3人への殺人罪などに問われている木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判の第21回公判が14日、さいたま地裁(大熊一之裁判長)であった。千葉県野田市で09年5月に全焼した自宅から遺体で見つかった安藤建三さんの事件で、建物火災を専門とする大学教授が検察側証人として出廷し、弁護側が主張している、たばこの不始末で出火した可能性について「非常に低い」と証言した。この日で安藤さん死亡事件の証拠調べがほぼ終了し、次回(16日)は死亡男性の遺族らの意見陳述を行う。

 安藤さんの死因は急性一酸化炭素中毒とやけどとされ、弁護側はたばこの火が原因で火災が起きた可能性を主張している。

 大学教授は根拠として、安藤さんが遺体で見つかった4畳半間から灰皿やたばこのフィルターが見つかっていない▽安藤さんの血中の一酸化炭素濃度がたばこ火による住宅火災より高い--ことなどを挙げた。

 弁護側は、フィルターが火災で焼失や移動したり、4畳半間の一酸化炭素濃度が高かった可能性を指摘し、たばこの火による火災との可能性を否定できないとした。

 また、安藤さん宅で見つかったコンロの中に残っていた練炭の成分を分析した民間会社の工学博士が証人出廷し、「練炭が2時間25分から3時間半程度は燃えていたと考えていい」と証言し、木嶋被告が火災発生前に練炭に火を付けたとの検察側の主張を補強した。【田口雅士、平川昌範】

毎日新聞 2012年2月15日 地方版

 
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