『まるで浮草のように』

そう言えば、マンション買って云々…の後に、彼がポツリとこんなことを言いました。

「パラサイトしてればいいんじゃないの？」

つまりこのまま、夫にパラサイトしてれば楽…という考え方。

決して「同居人」とか「家庭内離婚」ではなく、「寄生」すると言う発想…。

言い得て妙です。

そう言う考え方も、有り。

ただ違うのは、ワタシは養分吸い取るぶん、家事は提供しているというところ。
どちらかと言えば、ギブアンドテイクでしょ。
パラサイトよりはマシだよね。

先日、イベント時の友達とお泊まり会をしました。
で、近所まで来てるのでクロちゃんとこに行こうかと言う事に。。

ワタシも、ひとりではなかなか行きづらいけどみんなとなら…と、とりあえず居るかどうかメールしてみました。


ま、結局返事がなかったので行かなかったのですが。
その日の夜遅くに、「出張中でごめんなさい」。。との簡単なメールをもらいました。


そしてその２日後。

「今、出張から戻りました。
　せっかくの機会に会えなくて残念でした。」と、改めてのメールが来ました。

「でも、次に来れそうな時にはまた連絡くださいね」


律儀なクロちゃん健在。

仕事も順調みたいだし、何より元気そうで良かったよかった。

ワガママ全開の自分が嫌になる。
彼は何一つ悪くないのに。

多分、ワタシは寂しい。
寂しくて、誰かに相手をして欲しがってる。
その人は、ワタシの全てを肯定してくれないと嫌だし、おだてて、なだめて、機嫌を取ってくれないと嫌だ。


小さいころ、母の愛情を素直に受け入れられなかった気がする。

前妻が亡くなった後、後妻に入った母の第一子のワタシ。
前妻の子どもである幼い姉や兄の手前、多分母はワタシに対して愛情全開とはいかなかっただろうと想像する。
母も辛かったとは思うけど。。

もちろん、ワタシはそんな事情も知らず育ったし、姉や兄からもとても可愛がられた。
姉達とは今も仲良しなんだから、そう言う意味では幸せなんだけど。

でも何故か、ワタシには思いきり母に甘えた記憶がない。
洋裁が上手くて、服を沢山縫ってくれても。
料理が上手で手の込んだおかずを並べてくれても。
ワタシは素直に心から嬉しいと思えなかった。

無条件に母に甘える事のできる妹を見ると不思議で仕方なかった。

何かが欠落したままここまで来てしまったような、そんな違和感をずっと抱えてきた気がする。


小崎さんに、もしかしたら「母」を求めてるのかな。

今。
無性に自分を解放したくて仕方がない気がする。

変だな。
ちょっと 変だ。

間を置かずに彼と会えましたが。


二人の時間のうちの半分で話す話題に事欠いてしまう。。

彼の家庭の事など、尋ねていいものやら分からないし。
もちろん、余り聞きたくもないんだけど。


かといって。
我が家の色々だって、彼も聞きたくないよね。


ワタシは、彼と何を話したいんだろう。。

それすら、よく分からなくなってしまった。


そもそも共通の話題はイベントがらみの事だけだから、たまには思い出語ったりして盛り上がるけど。
でもそれも一瞬。

話題を彼の趣味に振れば、確かに彼は水を得た魚のように語ってくれる。
でも自己中なワタシは、実はあまり興味ないので面白くない。


この度は、思いきってワタシの描く自分の将来的な希望を話してみた。

どこかの駅前にマンションを買って、細々と事業を続けながらつましく暮らすの。
行きつけの独り飲み出来るお店を開拓して、たまには夜ゆっくりカウンターで酔うのもいいよね。。
買うとしたら、何処がいいと思う？


ま…答えをもらえるはずもなく。
そこにあるのは苦笑いの彼の顔。


別に、資金を援助してなんて言ってないし。
ただの妄想なんだから付き合ってくれてもいいじゃん。


ついでに自虐的に言ってみた。

お金がたまったら、何とかクルーズ…みたいな船の旅にでるのもいいなぁ。
あぁ言う船にお一人様で乗ってたら、端から見たら痛い女と思われるかなぁ。
みんな連れがいるだろうし、浮くのかなぁ。

……。

あー。
しょうもない自分。


結局、何も語る事なく抱き合って。
それだけでいい。。と思ってればいいのよね。


彼と共に歩く人生なんて、全く考えてないんだから。

無言で抱き合ってればいいのよ。

いつ以来でしょうか。
今日お昼、突然岸さんから電話が！


すごく忙しくて、延び延びになってしまっていたけど、今度こそ会おう…と、具体的な日にちまで示してくれました。


実のところ、既に再会は諦めていました。

何だかんだ言ってるうちに、もう30年も経っちゃってるし。
連絡がついただけでも奇跡のような出来事。
それで十分過ぎると思ってました。


まだ少し先だけど、会える瞬間って。。
一体どんな気持ちだろう。

ワクワクするけど。
想像がつかないな。


でも。

うふふ〜、嬉しい♪

「行こう」と言えば君は「いいよ」…って言うだろうし。
「やめとこうね」と言えば、やっぱり君は「それでいい」…って言うんだろうね。


彼と会いました。

彼に対してちょっと不安定だった気持ちが少し落ち着いたし。
会ってもいいかな。。
て言うか、会いたいなと純粋に思いました。


特に予定はたててなかったけど、彼の提案で映画を見ました。
久しぶりの映画だったし、見たかった映画だったし。
最中は、申し訳ないけど隣に彼が居ることも忘れて熱中してしまいました(笑)


その後、ランチして。
そしてドライブ。


途中、誰も居ない海辺の防波堤に座ってとりとめもなく色んな話をしました。

気持ちいい風と日射し。
それに景色。
そして隣には彼。。

ホントに最高でした。

ひとしきり話して、さぁ、これからどうしようか…と、冒頭の言葉でした。


男の僕でも思ったんだから、君はもっと感じたよね。

前回、時間のない会瀬で、ただ忙しく抱き合ったこと。
ワタシの哀しかった気持ちを、彼はちゃんと理解してくれていました。


だから今日はね、そういうの、無しにしようね。


という事で。
今回はそのあと明るいうちにバイバイしました。

手を繋いだだけのデートだったけど、何だか逆に心が温かくなって、とてもほんわか幸せな時間でした。


彼が、ワタシを大切に思ってくれてるのが、何より嬉しく思います。
で。。

会ったばかりなのに、今無性に彼に会いたい気分(笑)


ほんと、困ったもんだ。

先日、友達との飲み会最中に彼からメール。

飲み会に加わりたいな〜…とか。
次の予定を早く決めたいよ…とか。


彼も酔ってたみたいだけど、ワタシもいつも以上に酔ってたので勢い、言っちゃいました。

「貴方は逢いたくて仕方ないみたいだけど、それはワタシの最近の気持ちとちょっとずれてるかも」


その後。
メールも数日途絶えちゃって、彼が言ってた「逢いたい日」になっちゃいました。


んー。

自分で突っぱねたものの、何だか気になって仕方なくて。

滅多に自分からメールなんてしないんだけど、ついついワタシから連絡。


「君からメールなんてびっくり！」

だよねぇ。

「ちょっと大人しくしとかないと嫌われちゃうかな…と思って連絡できなかった」


あー。
彼はこんなにも一生懸命にワタシの言葉を気にしてるんだなぁ。。

そんな彼に、少し心動いて。。
近々、逢いたいかも…って気持ちになってきました。

いつものガソリンスタンドでガソリンを入れました。
そこはセルフだけど会計だけ事務所に行くシステム。

今日はいつものお兄さんでも、いつものお姉さんでもなく、たまにしか居ないおじさんでした。

で、会計終わってサインしてたら突然。
「ポイント、何ポイント欲しい？」と。。

ワタシは思わず「え？」

だって、1リットルにつき1ポイントって決まってるし。
でも500ポイント貯まるとタダでオイル交換してくれるから、結構使えるポイントなのです。

どうやらおじさん、こっそり内緒でポイントをつけてくれると言う事らしいんだけど。。

いやいやいやいや…（汗）
いいですよ。

突然すぎてびっくりで焦ってしまいましたが。
それでもしつこく聞かれるので、思わず「100ポイント」って冗談で言ったら、
「たったの100？
じゃ200つけとくね」と、結局200ポイントももらっちゃいました。

これってガソリン入れたと換算したら3万円分！

瞬間嬉しかったんだけど。
これってやっぱりヤバいんじゃないのぉ？

おじさんのサービスは嬉しいけど、なんとも複雑です。

ずっとすれ違いが続いていましたが、やっとまともに彼とメールができました。


ただ、何故か彼からは
「今日は気分がのらない？」とか
言葉の端々に「ゴメンね」…とか。。

ワタシはいつも通りのはずなのに、やけにワタシを気遣い、そしてワタシに謝ってばかり。


やっぱり、少し前からの、ワタシの微妙な気持ちの変化を感じとってるのかな。。


でも、そんな思いを彼にさせてしまってる自分にやっと気がついて。
彼に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。


ただね。

会いたいと言ってくれる彼に、「食事だけなら」なんて言ってしまう時点で、まだまだワタシの気持ちも高まりを欠いてます。


会いたい気持ちは、確かにある。

でも、今ワタシが求めているのは、一緒にご飯を食べながら、或いはお酒を飲みながら、ワタシの話を聞いてくれる彼。


多分それはワタシの都合のいいワガママ。

そして、それを彼に説明するのは、難しい。。

連休も終わり、やっと日常が戻ってきました。


ワタシは連休中に震災で被災した大学時代の友人と会ってきました。
急に決まって声をかけたにも関わらず、同級生が各地から駆けつけてくれました。
勿論先生方も。


バタバタと戻ったら、今度は息子の引っ越し。

新人研修が終わり、関東方面への配属が決まった息子。
実のところ、この時期に関東方面にはやっぱり行かせたくないですが。。
こればかりは仕方ないですよね。


そんな最中に、時折小崎さんからはメールがありましたが、ワタシが疲れて寝てしまった後だったりしてすれ違いが続いてます。


あの後、まだ彼への想いに対する違和感は続いてます。


彼がどうこう…と言う話ではなく。
すべてはワタシ自身の葛藤。


結局。

ワタシは彼の何が好きなんだろう。。

そんな…今さらな事を真剣に考えてみたりして。。


でも時間をかけて少し見えてきたのは。

いつも笑いかけてくれる彼の顔。。
その顔に励まされてここまで来れたのは間違いない事実だから。


もう少し時間をかけて、気持ちを確認したいと、そうおもってます。