学生時代の最後の年だった。
それは彼女にとっても同じ年
彼女がそっとささやいた言葉
今もはっきりと覚えている。
それは22歳の別れの朝
彼女の本音を聞いた朝
僕はひっそりとその場所を去った。
それは谷村新司の歌詞の一節にある
「やさしさとか愛だとか 綺麗な言葉など
信じられる程若くはない それは知っていたけれど
22歳になれば少しづつ 臆病者になるわ
何故かわかる?貴方
私の髪の煙草の匂い 消えるまでの思い出ね」
そんな雰囲気だった。
人生を徐々に知り抜きつつある彼女の本音だったのか
若すぎた僕にはかなりの衝撃の言葉だった。
あれから何年もたって
ふとこの曲を聴いたとき
あの日のことが走馬灯のように僕の頭の中を駆け巡った。
Amebaおすすめキーワード