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2012年2月14日 (火)

卒業までに! 朝鮮学校に高校無償化を!

 本日は午後から参議院会館で開かれた「卒業までに!朝鮮学校に高校無償化の実現を」の院内集会と文部科学省要請行動とスタンディングに参加しました。

 高校無償化が始まって2年たちますが、いまだに朝鮮学校には「審査中」の理由で適用されていません。

 拉致問題は本来は外交上の問題として政治的に解決すべき問題です。
 ところが外交力のなさを棚上げにして、日本で生まれ地域で暮らしている朝鮮学校の子どもたちの教育への制裁で繕おうとするのは恐ろしく筋違いの差別的政治行為であると私は考えます。

 高校無償化が始まったことを受けて特別扶養控除が廃止されました。
 朝鮮学校へ子どもを通わせている保護者は、税金はあがるし、高校無償化は適用されずで、二重に圧迫されています。

 ─ まるで兵糧攻めで政府は朝鮮学校をつぶすつもりなのか。
 ─ 昨年度も無償化は適用されないまま子どもたちは卒業した。このままでは今年度の子どもたちも適用されないまま卒業式をむかえる。
 ─ 他の高校はすべて無償化の対象となっているなか、自分たちだけがはずされていることはどれだけつらいことか。
 ─ これは差別以外のなにものでもない。
 ─ いつまで待たせるつもりなのか。
 ─ 文部科学大臣に親である私たちの訴えを直接聞いてもらいたい。
 等など、涙ながらに訴える母親たち。

 それに対して、「朝鮮学校の子どもたちが傷ついていることは承知しているが、まだ調査が終わっていない。どこまで調査して、どの点がまだ残っているか、いつ頃結果が出るか、それは言えない」と繰り返す若い担当者。

 母親たちの思いは役人の衣で止められ、彼の魂には響いていかないのかとたまらない気持ちがしました。

 担当者が誠実に本気で仕事をしたら、こんなに長引くはずは決してありません。2年間ズルズルとひきづって、こどもたちを待たせただけでも、どれほど加害性があることかと思います。

 文部科学大臣に直接訴えたいとの必死の母親たちの姿に、福島の母親たちの姿が、沖縄の母親たちの姿が、薬害エイズの被害にあった母親たちの姿が重なりました。

 拉致被害者の家族の方々は本当にこのようなことを望んでいるのでしょうか。

 この国で生まれた在日コリアンの子どもたちは既に4世、5世です。
 その子どもたちが母語である朝鮮語を覚え、朝鮮の文化と歴史を学んで何がいけないのでしょうか(※この場合の朝鮮は朝鮮半島の朝鮮を意味します)。

 日本にある中華学校もインド学校もアメリカンスクールも、すべてその国の言語、文化、歴史、宗教を教えています。

 その中でなぜ朝鮮学校だけが排除されるのでしょうか。

 これは朝鮮学校の問題ではなく、文部科学省の問題であり、政府の問題であり、国会の問題であり、日本社会が抱えた問題なのだと私は考えます。

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