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木嶋被告、金まみれ半生…3人不審死裁判・被告人質問

スポーツ報知 2月18日(土)8時2分配信

 練炭自殺に見せかけ交際男性3人を殺害したとして殺人罪などに問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判第23回公判が17日、さいたま地裁(大熊一之裁判長)で行われ、この日から被告人質問が始まった。弁護側質問で、木嶋被告はデートクラブや愛人契約などで月約150万の収入を得ていたことなど、赤裸々な過去をあえて告白。金銭や結婚に対する特異な感覚を印象づけた。木嶋被告は起訴された3件の殺人について「していません」と改めて否認した。

 弁護側は被告人質問で、木嶋被告の生い立ちや特有の男性観、金銭感覚を次々と指摘した。上京後に愛人契約を結んだことや、デートクラブでの勤務、過去の犯罪歴についても繰り返し質問。木嶋被告には友人がほとんどいない一方で、初対面での性交渉にもちゅうちょせず、本命男性がいて性交渉をする場合も「抵抗感がない」との証言を引き出した。

 検察側は、千葉県の男性からの援助がなくなり、結婚サイトを通じ、金をだまし取り、次々と交際男性を殺したとの構図を描く。

 一方で弁護側は、木嶋被告が上京後に「普通の生活」を送っていたのではなく、独特の価値観を持って生活していたとの見方を提示した。貯金をせず、高級スーパーで買い物を繰り返す。交際男性の影響で競馬場の馬主席に座り、スロットに没頭し、自ら開いた犬のサークルでも金を使う―。金が入れば、右から左に流れていく実態を浮かび上がらせた。一見、不利に見える過去を赤裸々にすることにより、木嶋被告の「価値観」を裁判員に印象づける狙いがあるとみられる。

 木嶋被告はこの日、白のカーディガンに黒のミニスカート、黒タイツ姿で出廷。長い勾留生活のせいか、足は細く見えた。東京都青梅市の会社員・寺田隆夫さん(当時53歳)、千葉県野田市の無職・安藤建三さん(同80歳)、都内の会社員・大出嘉之さん(同41歳)の3人の殺害をあらためて否認。動揺を全く見せず、質問にもよどみなく答えた。

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最終更新:2月18日(土)16時17分

スポーツ報知

 

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