昨年にも、現地に滞在する韓国人によって観光客が被害に遭うケースが相次いだ。昨年5月、フィリピン旅行に出掛けたBさん(32)は、韓国人4人に拉致されペンションに連れ込まれ、鎖で手足を縛られて脅迫され、家族が2300万ウォン(約160万円)を送金した後、ようやく解放された。犯人らはインターネットのコミュニティーサイトでBさんと知り合い、1週間にわたって行動を共にし、親しくなった後、車で拉致するという手口で犯行に及んだ。また、同年8月、夏休みにフィリピンを訪れたAさん(30)も、現地在住の韓国人4人に拉致され、50時間にわたって監禁された末、500万ウォン(約35万円)を支払って解放された。
海外で韓国人を狙った拉致事件は、2006年の85件から、昨年には約120件と、40%以上も増加した。特にフィリピンの場合、06年にはわずか1件だったが、09年には18件へと急増した。
韓国の経済成長に伴い、海外旅行客が1年間に1200万人に達するほど急増する中、韓国人を狙った犯罪集団が増加しているというわけだ。フィリピンの場合、10年10月から同国警察庁内に「コリア・デスク」が設置されるほど、被害が深刻化している。警察庁外事捜査課のチョン・ミンジェ警監(日本の警視に相当)は「拉致事件などは主に、治安が良くない東南アジアなどで発生している。安全に旅行するためには、公認された旅行代理店のパッケージツアーを利用するのがよい」と語った。