トップ |佐賀県内ニュース | ||
「安全性問題ない」九大教授が見解 玄海原発劣化問題 | ||
玄海町議会原子力対策特別委員会は14日、出光一哉・九州大大学院教授(核燃料工学)を招き、玄海原発1号機の劣化問題を協議した。出光教授は原子炉容器の劣化の指標となる脆性遷移(ぜいせいせんい)温度について、九電が試験片の検査に基づき算出した予測値を厳しく評価しているなどとして「安全性に問題はない」と述べた。
九電は圧力容器と同じ鋼鉄の試験片を使って中性子照射による劣化具合を検査。1号機は2009年の検査で脆性遷移温度が98度に急上昇、危険性も指摘されている。
出光教授は1号機の圧力容器の銅の割合が新設炉よりも多いことに注目。銅の含有率が同程度の他電力の圧力容器も脆性遷移温度が高くなっていることから「中性子照射で不純物の銅が硬化し、脆くなっているのが温度上昇の原因」とした。
安全性については「最新の予測式でも銅が多い容器は劣化具合を過小評価する傾向がある」としつつ、「その分は実測値よりも厳しく評価しており、健全性は保たれている」と述べた。 |
||
2012年02月15日更新 |