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石坂 :
初めから110ccという排気量にこだわった訳ではなくて、
使い勝手の良い出力特性から得られる余裕のある走り、しかも燃費も
良くするというバランスを考えた結果、110ccエンジンが一番最適で
あるという事で決定しました。ただ、単に排気量をアップしただけでは
狙った効果は出せません。
より効率の高いエンジンとして進化させるために内部構造を細部まで
見直して、各部に低フリクション技術※を採用しました。
その結果、排気量アップにもかかわらず、常用回転域での
フリクションレベルを、スーパーカブ90に対して約10%
低減することができました。
※低フリクションとは
エンジンの内部では、さまざまな抵抗が生じています。
それらをひとつずつ検証したうえで、多くの最新技術をこの
110ccエンジンに投入しました。
オフセットシリンダーはシリンダー位置をクランク軸中心から
オフセットさせることでピストンとシリンダーの間にかかる抵抗を
軽減し、シリンダー内で発生する燃焼圧力を効率良くクランクに
伝えるための技術です。
また、ローラーロッカーアームはカムとロッカーアーム間の摺動抵抗を
軽減するために、ロッカーアームの摺動面をローラー化して
実現しました。その他ピストンの摺動面の溝を大きくしてオイルの
保持力を上げて抵抗を下げたり、ピストンそのものの設計を見直して、
90cc以下のピストン重量にして慣性力抵抗を低減させたりと、
Hondaが培ってきたあらゆる技術がスーパーカブ 110のエンジンには
詰まっています。
石坂 :
スーパーカブ 110はエンジンが110ccになった事で、全域での出力と
トルクの向上が期待できます。これにより、走りに余裕が生まれる訳ですね。
そこで、ギアを4速にして高いギアレシオでも走れるようにしました。
巡航時のエンジン回転数を低く抑えることが可能になり、振動や騒音の
低減を図ることで快適性を向上させ、さらに燃費の向上にもつなげました。
石坂 :
まず、PGM-FIの採用は必然だと考えました。PGM-FIを採用する事により、各部にセンサーを設け、スロットル開度やエンジン状態を
コンピューターが検知・演算することで、
最適な燃料供給コントロールと点火時期制御が可能となります。
PGM-FIは排気ポートに設置したO2センサーやマフラー内の
3元触媒とのマッチングも高く、排出ガスの有害物質低減を
達成するだけでなく、余裕のある出力特性と優れた燃費性能を
獲得するためにもたいへん有効な技術です。
林 :
もちろん解決しなくてはいけない課題をクリアするためにさまざまな
テストを繰り返し行いました。PGM-FIといえ、最適なセッティングを
決めなければなりません。走行性能を損なう事なく環境性能、
燃費性能を向上させるために試行錯誤の連続でした。
でも、Hondaが長年蓄積してきた技術ノウハウがあったからこそ
狙った性能が引き出せたと思っています。
石坂 :
スーパーカブは誕生以来、自動遠心クラッチというクラッチ操作を
しなくても発進・変速ができる機構が付いていますが、
今回この機構にも手を入れて進化させました。元来ゴー&ストップを
繰り返すのはスーパーカブの典型的な使われ方のひとつですが、
そうした場合でもより快適に走れるよう2段クラッチシステムを新たに
採用しました。この機構は発進用と変速用のクラッチを分けて独立
させたものです。発進用のクラッチは、出力特性に合わせて半クラッチ
領域の設定が可能となるシュー式に変更してクランク軸上に配置する
ことで、よりスムーズな発進ができるようになりました。また変速用
クラッチは多板式クラッチをミッション軸上に配置して、一時減速後の
回転の落ちた軸上で作用させるため、変速ショックを大幅に低減できました。
スーパーカブ 110 開発責任者
林 薫(はやし かおる)
1986年入社。
東南アジア地域のカブシリーズの車体設計を長年に渡り担当。今回のスーパーカブ 110の開発責任者。
スーパーカブ 110 研究ブロックまとめ担当
今田 典博(いまだ のりひろ)
1983年入社。
ATVシリーズを担当。以後二輪開発においてはジャイロシリーズの完成車テストを指揮。海外赴任からの帰国後、東南アジア地域のカブシリーズの開発に携わってきた。
スーパーカブ 110 デザイン担当
大坪 守(おおつぼ まもる)
1983年入社
デザイナーとして勤務。
ヨーロッパ赴任を経て帰国後東南アジア地域のカブであるWaveのデザインを担当。その後カブシリーズを中心としたデザインを担当。
スーパーカブ 110 エンジン設計担当
石坂 孝史(いしざか たかし)
1984年入社
CBRシリーズの4気筒エンジンの設計を担当。
その後各国向けにスーパーカブのエンジン設計を担当し、2007年にFI化されたスーパーカブ 50ではエンジン設計を担当。