同和奨学金、返還提訴へ 京都市、100万円超2人に
京都市が旧同和地区の高校生、大学生に貸与した奨学金の返還問題で、市は17日までに、滞納額が100万円を超す伏見区と東京都練馬区の2人に対し、返還を求めて提訴する方針を決めた。24日開会の市議会で関連議案の議決を求め、京都地裁に訴える。提訴すれば、この問題で初となる。
市は返還額に見合う市の援助金と合わせ実質「返還不要」として奨学金を給付していたが、住民訴訟で2007年9月に援助金を違法とする判決が確定。これを受け市は01年度以降に返還時期を迎えた1404人を対象に返還手続きを進め、所得基準による免除者らを除く171人に対し約5300万円の返還を請求した。
しかし、昨年9月時点で87人が約1900万円を滞納している。このうち2人は07~10年度分の返還額約130万~108万円を滞納し、市の再三にわたる督促と催告にも応じなかったという。
市人権文化推進課は「時間をかけて説明してきたが、理解を得られず残念。返還の意志がなく、やむを得ない措置だ」と説明している。
【 2012年02月17日 13時53分 】
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