※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

被災地のがれき 試験焼却始まる

2月16日 12時12分

被災地のがれき 試験焼却始まる
K10030606211_1202161217_1202161225

東日本大震災の被災地のがれきを受け入れる意向を示している静岡県島田市で、岩手県のがれきの試験的な焼却が始まりました。

被災地の復興の妨げになっている大量のがれきについて、島田市は、岩手県山田町と大槌町の木材のがれきを受け入れる意向を示していますが、放射性物質に対する不安を訴える住民が少なくありません。
このため、島田市は、岩手県山田町のがれき10トンを16日から17日にかけて、市のごみ処理施設で試験的に焼却し、放射線量などを測定して市民に示すことにしました。
試験焼却が行われる島田市のごみ処理施設には、桜井市長とともに細野環境大臣と静岡県の川勝知事も訪れ、まず、コンテナから運び出した一部のがれきに放射線量の測定機を近づけ、事前に量った施設内の値と変化がないことを確認しました。
そして、午前8時45分ごろから試験焼却が始まり、一般のごみにがれきを15%ほどの割合で混ぜ、次々と高温の炉の中で燃やしていき、桜井市長らは施設の操作室で焼却の手順を確認するなどしていました。
島田市が今後、本格的にがれきを受け入れることを決めた場合、東北地方以外では東京都に続いて2例目になります。
焼却施設を視察した細野環境大臣は、がれきの放射線量をみずから測定し、「1時間当たり0.07マイクロシーベルトで通常の廃棄物だ」などと述べ、安全性をアピールしていました。
静岡県の川勝知事は「放射性物質への不安を、試験焼却で数値を量ることで解消したい。ほかの自治体も島田市の積極的な姿勢に学んで欲しい」と話していました。
また、島田市の桜井市長は「週明けにも焼却灰を公開し、市民も放射線量を確認できるようにする。本格的な受け入れの時期は特産の茶農家が収穫のシーズンに入るため、今の段階で時期は申し上げられない」と話していました。