関西電力の原発で唯一稼働している高浜原発3号機(福井県高浜町、87万キロワット)で7日、非常時に炉心を冷やす「タービン動補助給水ポンプ」が約8分間起動不能になっていたことが分かった。関電が17日に発表した。安全上問題がないとして、運転は停止していないという。
関電によると、7日午前9時44分ごろ、起動試験を準備していた運転員が誤って停止レバーに触れ、ポンプが起動できない状態になった。警報が鳴ったためすぐにレバーを戻し、9時52分ごろ復旧したという。レバーにカバーを設けるなど再発防止策をとる。
このポンプは、電源が失われても蒸気の力で蒸気発生器に水を送り、原子炉を冷やすための装置。常時起動可能に保つことが保安規定で定められている。(笹川翔平)