12月20日、イラク元大統領の長男、ウダイ・フセインの元影武者の来日記者会見が東京・銀座のホテル西洋にて行われた。
映画『デビルズダブル』の記者会見で、元影武者のラティフ・ヤキア氏(左)に花束を渡すデヴィ夫人
これはウダイの強制により過酷な影武者生活を強いられた男の実話を基にした映画『デビルズ・ダブル』が2012年1月13日に公開されることを受けた記者会見で、デヴィ夫人は「『デビルズ・ダブル』と私の名前の「デビ」がカブっている、ということで呼ばれました(笑)」とにこやかに登壇。ウダイの元影武者であり、この映画の原作者でもあるラティフ・ヤヒア氏と対談した。
「中世ならまだしも、カメラやTVがある現代に影武者が存在するとは、非常に驚異でした。私もスカルノ大統領夫人として、たくさんの政治家に会ってきましたが、影武者を使うような人はいませんでした。ある意味、影武者を使わなくてはいけない政治家は気の毒ですね」と、デヴィ夫人はラティフ氏に語りかけ、話は互いの共通点である「亡命経験」などに及び、トークセッションは盛り上がって終了。
その後、ラティフ氏は退場し、デヴィ夫人のみの囲み取材へと会見は進行した。
ここでも、豊富な外交経験からイランのパーレビ朝崩壊、フィリピンのマルコス政権崩壊、インドネシアのスカルノ体制崩壊などの政変にまつわるエピソードを披露したデヴィ夫人。
話は先日、金正日総書記が亡くなった北朝鮮にも及んだが、「テレビで北朝鮮の方々が地面を叩きながら泣いている姿を拝見いたしましたが、本当に金正日さんは慕われていたんです。ともすれば、北朝鮮の国民は洗脳されているから、ああいう行動をするんだ、などと言われますが、彼らは本当に金正日さんを慕っている。私は実際に北朝鮮に行って、この目で見てきました」とかねてより北朝鮮擁護の立場を明確にしてきたデヴィ夫人らしい発言で、囲み取材は終了した。
※なお、元影武者のラティフ・ヤキア氏に関してはSPA!本誌にて1月中に記事を掲載予定である。乞うご期待!
]取材・文/SPA!編集部