※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

リビアで深刻な人権侵害と指摘

2月16日 21時32分

北アフリカのリビアで、カダフィ政権を崩壊に追い込んだ反政府デモが始まってからまもなく1年となるのを前に、国際的な人権団体が、現在のリビアの状況についての報告書をまとめ、旧カダフィ支持者が拷問されるなど、深刻な人権侵害が起きていると指摘しました。

この報告書は、国際的な人権団体「アムネスティ・インターナショナル」が、先月から今月上旬にかけてリビアで調査を行い、まとめたものです。
それによりますと、カダフィ政権が崩壊したあと、国内各地で武装した民兵が旧カダフィ支持者と見られる人たちを不当に拘束して拷問するなど、深刻な人権侵害が起きていると指摘しています。拷問によって死亡するケースもあり、去年9月からこれまでに少なくとも12人が、むち打ちや電気ショックなどの拷問を受け、死亡したということです。
アムネスティ・インターナショナルの担当者は、「リビアの人々は、1年前、正義のために命をかけたが、人々の希望は、今、人権が踏みにじられることで、危険にさらされている」と述べ、人権の侵害が民主的な国づくりの障害になっていると警告しています。