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2012年2月17日(金) | 10市町村で微量ストロンチウム 県、福島原発との関連否定
| プルトニウムも検出「核実験の影響か」
 【写真説明】単位:ベクレル/1平方m。Srはストロンチウム、Puはプルトニウム。「-」は不検出。北茨城、高萩、常陸太田は文科省調査 |
県は16日、昨年8〜10月に16市町村で採取した土壌の放射性物質検査の結果、県内でも微量の放射性ストロンチウムとプルトニウムを検出したが、いずれも文部科学省が実施した過去の測定結果の範囲内で、福島第1原発事故との関連は認められなかった、と発表した。県原子力安全対策課は、半減期が約50日と短く、事故との関連の裏付けとなるストロンチウム89が全地点で不検出だったことなどから「過去の核実験などの影響ではないか」と推測。「健康に影響はない」としている。
同調査は、県が放射性セシウムなどの濃度測定のため土壌を採取した38市町村のうち、地域バランスや放射線モニタリングの傾向から16市町村を選定して実施。県環境放射線監視センターで同じ土壌サンプルを用いて放射性ストロンチウムとプルトニウムの核種分析を行った。同原発80キロ圏にかかる北茨城、高萩、常陸太田の3市は文科省が調査した。
測定の結果、ストロンチウム90(半減期約29年)は10市町村で1平方メートル当たり290〜54ベクレルを検出。プルトニウムの239(同約2万4000年)と240(同約6600年)は11市町で計同15〜1・3ベクレルを検出。ストロンチウム89とプルトニウム238(同約88年)は全地点で検出下限値以下だった。
文科省が1999〜2008年度に全都道府県で実施した環境放射能水準調査では、各地で核実験の影響とみられる微量の放射性ストロンチウムとプルトニウムが検出されている。本県での測定結果はストロンチウム90が同950〜72ベクレル、プルトニウム238が同2・1ベクレル〜検出下限値以下、プルトニウム239、240の合計濃度が同90〜20ベクレルだった。
今回の結果はいずれも過去の測定結果の範囲内だったため、同課は「原発事故に伴うストロンチウム、プルトニウムの沈着は確認できなかった」とした。
ストロンチウムやプルトニウムは体内に入ると深刻な健康への影響が懸念される。ヨウ素やセシウムと比べて重いため、遠くまで飛散しないと見られていたが、県内でも飛来を心配し、測定を求める声が高まっていた。
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