幸四郎長女・紀保　川原和久　結婚へ

　歌舞伎俳優の松本幸四郎（６９）が１６日、長女で女優の松本紀保（４０）と俳優の川原和久（５０）が、結婚を前提に交際中と明かした。

　幸四郎はこの日、新橋演舞場３月公演「佐倉義民伝」ゆかりの地、千葉・成田の宗吾霊堂で成功祈願を行った。喜びを隠しきれないのか、「きょうは、ホッコリしたお話も」と切り出し、「紀保がいいお付き合いをしている。（挙式日取りは）２人で報告すると思う。すでに立会人は決まったようだ」と語った。

　川原の印象は、「２、３度しか会っていないが、東京に出てきて３０年頑張っている演劇青年。普段は優しい感じの人」。川原はテレビ朝日系ドラマ「相棒」シリーズにレギュラー出演中で、紀保とはスピンオフ映画「鑑識・米沢守の事件簿」や舞台で共演した弟の歌舞伎俳優市川染五郎（３９）を通じて出会ったと伝えられている。

　一刀彫のひな飾りを２人にプレゼントしたり、昨年１１月発売の著書「幸四郎的　奇跡のはなし」（東京新聞刊）の裏表紙に、「娘をよろしく」と書いて川原に贈ったという幸四郎。「俳優夫婦になるわけですからね。彼には紀保を幸せにしてやってくださいと言ったが、うれしいような寂しいような…」と複雑な心境もにじませた。

　「佐倉義民伝」は４年ぶり。暴政に苦しむ農民のために将軍家綱に直訴し、受刑された実在の名主・木内宗吾を演じる。墓参りや旧宅を訪れた幸四郎は、舞い散る雪と同作の名場面を重ね合わせ、「風情があるね。舞台装置がそろいすぎだよ」とご機嫌だった。