【ミラノ(イタリア)酒巻陽子】欧州チャンピオンズリーグ(CL)は15日、決勝トーナメント1回戦第1戦の2試合を行い、当地ではACミラン(イタリア)とアーセナル(イングランド)が対戦し、ミランが4−0で大勝した。FWロビーニョが2ゴールの活躍。FWイブラヒモビッチも1得点2アシストで勝利に貢献した。ゼニト(ロシア)はホームでベンフィカ(ポルトガル)に3−2で辛勝した。第2戦は3月6日に行われる。
ロビーニョとイブラヒモビッチの強力コンビがアーセナルを粉砕した。前半15分に先制して迎えた同38分、イブラヒモビッチが左サイドを切り裂き、折り返しをロビーニョがヘッドで決めた。サンバのステップを披露したロビーニョは客席の歓声にVサインで応えた。
5日の国内リーグで決定機を逃して批判を浴びたロビーニョに対し、アレグリ監督はその試合の後、「CLではゴールを決めてくれるはずさ」と擁護した。その期待に見事に応えた一撃。ベンチ前では指揮官も歓喜のガッツポーズを見せた。
ロビーニョは後半4分にイブラヒモビッチの横パスから自身2点目。終盤には今度はロビーニョのパスを起点にイブラヒモビッチがPKを誘い、イブラヒモビッチが力強くけり込んだ。イブラヒモビッチはゴール裏に向かって両手を突き上げ、雄たけびを上げながら仁王立ち。その横でアーセナルの選手たちは思わぬ大量失点にうなだれた。
07−08年、09−10年、10−11年(08−09年は不出場)と参加した直近の3大会では、いずれも決勝トーナメント1回戦でイングランド勢に敗れてきたミラン。地元では相性の悪さを指摘されてきたが、そんなジンクスをゴールラッシュで打ち破った。
「素晴らしいゲームだった」と振り返ったロビーニョ。一方でイブラヒモビッチは「CLではミスは許されない。チャンスをもっと生かせなかったのが納得できない」とリード後の得点機を逸したことに対し、不満を隠さなかった。とは言え、優勝した06−07年以来となるベスト8入りに大きく近づいたことは事実。ロビーニョは「第2戦でも同じ闘争心で戦う」と勝ってカブトの緒を締めた。
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