中国の国家副主席は注意深く米中間の厄介な問題を回避しつつ、米中関係は「着実に改善している」と総括した。米国大統領は米中両国が台湾、人権など多くの懸案を「解決できると確信している」と応じた。
それにしても我々はこの中国の次期最高指導者のことを本当に知っているのだろうか・・・。
習近平国家副主席訪米の話ではない。これらは2002年4月末から行われた胡錦濤国家副主席(当時)の訪米を報じた米国メディアの論調である。
2002年と言えば、筆者がまだ北京の日本大使館で勤務していた頃だ。というわけで、今回のテーマはトップ就任直前の中国国家副主席の訪米である。(文中敬称略)
国家副主席の訪米
ホワイトハウスで会談するバラク・オバマ大統領(右)と習近平中国国家副主席〔AFPBB News〕
習近平訪米に関する内外メディアの関心は非常に高く、関連報道も今回はすこぶる多い。
事実関係についてはこれら内外報道を適宜参照願うこととし、ここでは詳細に立ち入らず、むしろ米中関係の大きな流れを概括的に検証してみたい。
習近平国家副主席は2月13日から17日までにワシントンDC、アイオワ州、カリフォルニア州ロサンゼルスを訪問し、その後、次の訪問地であるアイルランドとトルコに向かう。
ワシントンでは大統領、副大統領、国務長官、国防長官、米議会指導者らと分刻みの会談を行っている。
一方、胡錦濤副主席は、東南アジア訪問の後、2002年4月27日から5月3日まで、ホノルル、ニューヨーク、ワシントンDC、サンフランシスコを訪問した。
ワシントンでは習近平副主席の場合と同様、大統領、副大統領、国務長官、国防長官、議会指導者ら米国要人とそれぞれ会談している。
過去2回のトップ就任直前の国家副主席訪米を比較してみると、2002年からの10年間で「変わったもの」と「変わらなかったもの」がはっきり見えてくる。その違いは、この2人の指導者の違いというよりも、過去10年間の米中関係の変遷を忠実に反映したものと言えるだろう。
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