「日ごろのお礼に川神市を案内するわ!」
伊織の一日は一子の、この言葉から始まった。
一子の“日ごろのお礼”というのは毎朝走り込みのあとに行なっている素手による手合わせのことだった。
伊織自身は付き合っているという感覚はないのだが、一子としては何かしたいらしく、考えた結果“川神市の案内”という形に収まったのだった。
幼い頃に川神市に住んでいた伊織にとっては懐かしい場所を巡るいい機会だと思い、この申し出を快く受けることにした。
朝の鍛錬(走り込みと手合わせ)も終わり朝食を取った伊織と一子は川神院を出て仲見世通りを歩いていた。
仲見世通りには多くの土産屋や、和菓子屋があり観光客などの姿も見受けることができる。
「あれ? ワン子じゃん」
伊織と話しながら歩いていた一子に話しかける人物が現われた。一子たちが声のした方に視線を動かすとそこには和菓子屋の店員服を着た一人の少女が立っていた。
「チカリンだー。今日もお店のお手伝い?」
「そうなのよー。で、その隣にいる男の子は誰?子守か何か?」
一子と話しながらチラッと伊織に視線を動かしチカリンと呼ばれた少女は尋ねた。
少々失礼な聞き方だったが、彼女が子守と思うのも仕方なかった。一子の隣に並ぶように立っている伊織は同年代の男子に比べ身長が低く、童顔なため年下に見られてしまうのだ。
「彼は川神院に泊まっている伊織君っていうの。アタシと同じ年で決してその……」
「気を使わなくてもいいよ一子ちゃん。自分でも気付いていることだしね」
一子の考えていることを察した伊織はハハハと苦笑いのような表情をしながら、助け舟を出した。
「うわー、ごめんね伊織君。失礼なこと言っちゃったしお詫びにアタシの家の久寿餅でもご馳走するよ」
「いえいえ、ではお言葉に甘えてご馳走になろうかな」
「チカリンの家の久寿餅は川神市でも美味しいって有名なんだからぁ」
「じゃあ楽しみにしなくちゃだね」
「今はまだお客さんもあまりいないから、好きな所に座って待ってて。あ、あとアタシは小笠原千花だから好きに呼んで」
そう言うと千花は店の奥に一度入って行き、数分で店自慢の久寿餅を二人分とお茶を持って二人のもとへと戻ってくると、「食べ終わったら呼んでね」と言い再び店の中に消えて行った。
「なんだか忙しそうだね。あ、本当に美味しいや」
目の前にある久寿餅を口に頬張りながら素直に感想を話した。
「でしょう。アタシもたまにだけどココに食べに来てるんだぁ」
褒められたのは久寿餅だったが、まるで自分のことのように喜ぶ一子を見て伊織は微笑ましく思えた。
数分で平らげた二人は千花にお礼を言うと、また川神市を歩くために店をあとにした。
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和菓子屋でお腹を満たされた伊織と一子は河原に来ていた。
「やっぱり何度来ても懐かしいなぁ」
唐突に伊織は口を開くと続けて話出した。
「実はここなんだ。僕が変われるきっかけになった場所は、そして――」
そこから伊織は、過去の自分がどんなふうに過ごしていたか、その時出会った……いや、突如現れた少女の事を全て一子に打ち明け出した。
「それがお姉さま?」
「うん、そうだよ。あの頃の僕には本当のヒーローに見えたよ」
伊織は嬉しそうに、それでいて大切な思い出を確かめるように一子の質問に答える。
「少しは聞いたことあったけど、しっかり聞くのは初めて」
「ハハハ、僕にとっては大切な場所だからまた来たいな」
そのあと日が暮れるまで幼い頃の思い出を伊織が話し、それを一子が聞くという風景が多摩川の河原で見られた。
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簡単に人は壊れる……
折れた骨が皮膚を突き破り見えてしまっても
口内がズタズタになり血しぶきが舞っても
内臓がやられ汚物を吐きだしても
「止められない!そう、俺は力を手に入れたんだぁ」
言葉に狂気が宿り、手に込める力を強め、気を失った相手を殴り続ける。
過去の自分は弱者だった。だから強者に屈するしかなかった。
強者になった今は
「僕が……いや、俺が蹂躙する番だぁぁぁぁあああ」
獣の叫びは夜の街の喧騒に掻き消され彼に気付くものはいなかった。
チカリン及びワン子の口調がグダグダに…orz
なにか指摘があれば仰ってくださいませ
次はバトルの予感がする、のか?
1つの作品もまともに書けていないのに、もう1つ別作品を書こうとしてる私はダメ作者……なんだろうなぁ……
感想等ばっちこーい!
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