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島田市で震災がれきの試験焼却開始 反対派が細野環境相に要望書提出も
2012.2.16 10:58
東日本大震災で発生したがれきの受け入れに向け、静岡県島田市で16日、細野豪志環境相や島田市の桜井勝郎市長らが見守る中、岩手県山田町から搬入されたがれきの試験焼却が始まった。反対派住民も集まり、現場は騒然とした雰囲気となった。
使われるのは木材チップなど10トンで、8トンは15日に搬入済み。16日朝に残る2トンのがれきが入ったコンテナがゴミ焼却施設「田代環境プラザ」に到着。放射線量などが測定された後、一般ゴミにがれきを15%混ぜた状態で試験焼却が始まった。
細野環境相は「静岡県をモデルとして、全国でがれきの広域処理を進めたい」と述べ、試験焼却に立ち会った岩手県の担当者も「静岡県民や島田市民の協力には、頭の下がる思い」と謝意を示した。
しかし、この日も田代環境プラザ前には、がれき受け入れに反対する住民ら10人以上が集結。「危険性がないかのように、全国でがれき処理を進めている。恐ろしい」などと訴え、細野環境相に要望書を提出。細野環境相は「平穏な生活を奪われた人たちに力をかしてほしい。皆さん自身で焼却灰の放射線量を測ってほしい」と応じていた。
試験焼却は17日午前2時ごろに終了する見込み。島田市は、がれきや焼却灰の放射能濃度や空間放射線量の測定値をすべて公開。20日から、焼却後に生じた灰を島田市役所などで公開して自由に放射線量を測定できるようにするなど、市民の不安払拭に努める。
島田市は試験焼却の結果を3月下旬までに分析して公表し、問題なければ岩手県大槌町と山田町のがれき受け入れを正式に宣言する。
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