大分高との練習試合で、好セーブする楢崎=実相寺サッカー競技場で(今泉慶太撮影)
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名古屋グランパスは15日、大分県別府市の実相寺サッカー場で大分高と練習試合(45分ハーフ)を行い、7−1(前半5−0)で勝った。前半の主力組で出場したGK楢崎正剛(35)はファインセーブを連発。鉄壁の守護神は今季も頼りになりそうだ。
百戦錬磨のGKが高校生にゴールを割らせるわけにはいかない。ベテラン楢崎が今季初戦で早速貫禄を見せつけた。開始早々、ペナルティーエリアのやや外側から放たれたシュートを横っ跳びではじいてファンの歓声を誘うと、終了間際にも強烈なミドルをいとも簡単に右手でセーブした。
「ナイスセーブ? いやいや。まだまだこれからです」と楢崎。前半だけでビッグセーブを3連発。当たり前のように無失点に抑え、涼しい顔で宿舎へとひきあげた。
チーム最年長の35歳になっても、サッカーに対するストイックな姿勢は何も変わらない。1月末には恒例のグアム自主トレを敢行。「プールサイドで寝転がってただけだよ」と楢崎はおどけるが、走り込みなどで下半身を鍛え上げ、シーズンへの準備を抜かりなく整えていたようだ。大分高戦の試合前には一番早くグラウンドへ姿を現して入念にランニング。人一倍厳しい自己管理が、天皇杯以来約1カ月半ぶりとなる実戦での好パフォーマンスにつながった。
楢崎は「このキャンプはチャンピオンに返り咲くための第一歩なんです」と力を込める。12年連続で主将を務める扇の要は2012年も健在。最後尾にこの男がいる限り、グランパスの強さは揺るがない。 (木村尚公)
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