「ハイ！！」　川崎の物まねが伝染中です

　【ピオリア（米アリゾナ州）穐村賢】ムネリンの物まねがマリナーズで大流行だ。野手組のキャンプインに備える川崎宗則内野手（３０）は１４日、球団キャンプ施設で若手に交じってノックを受けた。ノック時に唱える「ハイ！！」の掛け声を他の選手がものまねし、練習を見守ったズレンシクＧＭまでもが帰り際に「ハイ！！」と川崎に声を掛けるなど注目度は急上昇。メジャー契約への追い風が吹き始めた。

　ここアリゾナの地でも川崎の掛け声が連日のように響き渡っている。この日も若手野手とともにノックを受けた川崎が「ハイ！！」と声を上げると、一緒にノックを受けた若手リディも「ハイ！！」とまねをする。ムネリンの元気印はチーム内に急速に伝染中だ。

　トンプソン・ベンチコーチは「彼は最後まで残って練習する。野球に対する情熱がすごい。声を出して若手を引っ張ってくれる。あの姿勢で練習を続けてほしい」とムードメーカーとして期待を寄せた。川崎自身は「全然浸透してないし、巻き込んでないですよ」と謙遜するが、クラブハウスに戻る際には、地元の子どもにサインをねだられ「アイ・アム・ムネリン」と自己紹介するなど最後まで絶好調だった。

　ノックは三塁、遊撃の位置で受けた。マイナー契約からはい上がるためには複数の守備位置をこなす必要がある。「慣れなくてもやるしかない。投手をやれって言われたらやるしかない」とその目は真剣そのものだ。

　１８日から始まる野手組のキャンプインまであと４日。「イチロー選手が早く来たら、また楽しいですね。癒やしですから、僕の」と憧れの存在の到着を待ち望んでいた。持ち前の元気印で２年連続地区最下位に沈むマ軍に旋風を巻き起こす。