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ゴン中山 来季も現役続行へ(12月10日)
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【コラム 撃戦記】史上初4階級制覇で名勝負を見せた湯場2012年2月15日 「いい試合を見せてもらった。久しぶりに感動した」。世界戦でもない日本タイトルマッチでボクシング好きの知人から電話がきた。日本ミドル級王座決定戦(4日、東京・後楽園ホール)で湯場忠志(都城レオスポーツ)が同級1位カルロス・リナレス(帝拳)に7回39秒、レフェリーストップのTKO勝ち。ライト、スーパーライト、ウエルターに続く初の日本王座4階級制覇に成功した。 下馬評ではスピードとパワーを武器に4連続KO中だったリナレス優位。だが、35歳の湯場は老かいさを見せつけた。ジャブとストレートでポイントを先行するリナレスにガードを固めて耐え、スタミナの浪費を誘う。4回に疲れが見えた相手に右フックでダウンを奪うと、7回にトドメの左フック。鮮やかなKOだった。 世界、東洋、日本とレベルは違うが、感動と興奮に名勝負の垣根はない。最近は年齢を超えて活躍する異種競技者が注目されている。宮崎県生まれの湯場は17歳でオスカー・デ・ラ・ホーヤ(米国)の華麗で紳士的なファイトに憧れ、自身も華のあるボクサーを目指したが、日本3階級制覇を機に「世界より日本王座の複数階級」と方針転換。その勇気の背景には、地方ジムの悲哀もにじんだ。 史上初の4階級制覇を成し遂げ、当初決めていた「勝っても負けても引退」は撤回。新たに「5階級制覇もやってみたい」と宣言した。湯場を見守りたい。 (格闘技評論家) PR情報
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