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汚染砕石 賠償の基準示されず

2月15日 18時41分

汚染砕石 賠償の基準示されず
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福島県浪江町の避難区域にある砕石場から放射性物質に汚染された石が出荷された問題が発覚して、15日で1か月がたちますが、同じ砕石場の石が使われた県内およそ1100か所の工事のうち、住宅など27か所で周辺より高い放射線量が測定されていることが、これまでの県などの調査で分かりました。
しかし、賠償の基準はまだ示されておらず、住民は早急な対応を求めています。

この問題は、計画的避難区域にある福島県浪江町の砕石場から出荷された、放射性物質に汚染された石が二本松市の賃貸マンションのコンクリートに使われ、室内で高い放射線量が測定されたもので、同じ砕石場の石は県内およそ1100か所の工事で使われていました。
問題発覚から1か月の15日、国と県が行った会見によりますと、優先的に調査をした原発事故の直後に工事が行われた住宅やマンション、駐車場などおよそ150か所のうち、二本松市の賃貸マンションの1階の部屋で、1時間当たり最大で1.45マイクロシーベルトと、屋外の1.5倍ほどの放射線量が測定されるなど27か所で周辺より高い線量が測定されたことが分かりました。
一方、室内で屋外よりも高い放射線量が測定された住宅やマンション合わせて5か所について、NHKが自治体などを通じて調べたところ、賃貸マンションや一戸建ての新築住宅に住む16世帯のうち1世帯はすでに転居しました。
しかし、転居の意向を示している少なくとも7世帯は、希望に添う住宅が見つからなかったり、業者などから斡旋された部屋の家賃が避難住民向けの県の借り上げ住宅の基準より高いことなどから転居が進んでおらず、住民らは、東京電力に対し、賠償の基準を早急に示すよう求めています。
東京電力は「現在、国が汚染された石が使われた現場の特定と放射線量の詳細な調査を行っていると聞いているので、その結果を踏まえたうえで、当社としての賠償基準を示し、適切に対応したい」と話しています。