東京電力福島第1原発事故に伴う警戒区域内に撮影目的で無許可立ち入りしたとして、外国人フリーカメラマンら男5人が書類送検された事件で、5人のうちフランス人2人(31、26歳)は通行許可証を偽造した偽造有印私文書行使容疑でも送検されていたことが、福島県警双葉署の発表で26日分かった。
送検容疑は、2人が原発作業員用の暫定通行許可証をスキャナーとパソコンで加工して偽造し、検問を通り抜けたとしている。区域内で撮影中に署員に職務質問され発覚したという。
警戒区域へ通じる道路には警察官が検問を実施していない場所もある。同署によると、住民らの無許可立ち入りもこれまでに100件以上確認したが、検挙はしていなかった。「自分の家を見たい」などの動機だったため、人道的見地から「顛末(てんまつ)書」を書かせることにとどめていたという。【泉谷由梨子】
毎日新聞 2012年1月27日 東京朝刊