"廃炉まで100年"福島に突きつけられる覚悟チェルノブイリが教える現実 最終回 ---彼の地は25年経った今も 「石棺作業」に追われていた

2011年10月01日(土) フライデー

フライデー経済の死角

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パン、ポテトと肉の炒め物、ボルシチ、飲むヨーグルト。作業員の昼食は毎日同じメニューだという

 いまだに格納容器、圧力容器内の状態が見えていないのだから、対策をたてても「絵に描いた餅」に終わる可能性が高いというのだ。中島教授はこうも言う。

「日本の技術は、決められた通りに物事を進めるのは得意です。しかし、事態が次々に変わり、臨機応変に対応しなければならなくなると、途端にダメになるところがある。その点も心配ですね」

 スリーマイル島ですら、原子炉の浄化が終わったのは事故から14年後。チェルノブイリでは、25年経った今も4号機の石棺の修復作業に追われ、1~3号機に至っては燃料の廃棄場所が見つからず監視し続けるしかない状態にある。

 福島第一原発の廃炉実現には、何世代にもわたる覚悟が必要なのである。

「フライデー」2011年10月7日号より

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