スクープ この5月に福島第一原発で死んだ作業員に「たったの50万円」なんてひどい国、恥ずかしい タイ人の奥さんに「これで国へ帰れ!」

2011年10月18日(火) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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 代理人である大橋弁護士は「遺族を脅かすような接触はしないようにと伝えただけ」だという。謝罪や見舞金の支払いをするな、という意味ではないということである。

 また、東電の広報は、「発電所で復旧に向けた作業に取り組んでいただいた方ですので、何よりも故人のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の奥さまに対して、哀惜の意を表したいということしか申し上げられません」という。

 冥福を祈ることは誰にでもできる。だが東電と東芝も単なる第三者ではない。原発事故の処理で尊い命が失われたことを、もっと深刻に、自らの問題として受け止める必要があるのではないか。

 カニカさんは、現在も夫と一緒に暮らした家賃4万5000円の家に一人で住んでいる。毎朝4時半に起床し、5時には自宅を出て職場へ向かう。帰宅は、遅い日は夜9時頃になる。「残業やらせて、と言って頑張って、月にお給料は16万円くらい」。以前は、仕事を終えて帰宅すると、食事を作って待っていてくれる信勝さんが「おう、おかえり」と迎えてくれたが、今はもう、誰も出迎えてくれない。

「私、日本語の読み書きできない。お父さんいるときはいつも一緒にいて教えてくれたけど、今はいないから不安で・・・・・・。本当は、もうタイへ帰りたいくらい。でも、(労災申請で)補償をもらうまでは頑張る。おカネもらったら、お坊さんとお父さんの親友を呼んで、葬式をちゃんとやってあげたい。お父さん、天国に行って、幸せになってほしい」

「週刊現代」2011年10月22日号より

 


日時:2011年10月20日(木) 19:00~21:00(受付開始:18:30~)
場所:株式会社講談社本社6階講堂
アクセス:
http://www.kodansha.co.jp/about/access.html

■定員:350名
■参加費 :無料
■主催:講談社『現代ビジネス』編集部
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日時:2011年11月27日(日) 15:00~17:00(受付開始:14:30~)
場所:株式会社講談社講堂
アクセス:
http://www.kodansha.co.jp/about/access.html
■入場 :無料
■主催:講談社『現代ビジネス』編集部


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