大阪府幹部職員が爆弾証言「私の同僚は橋下徹府知事に追い込まれて自殺した!」11月府知事&市長W選挙に持ち込んだ独裁知事。その維新のウソを側近たちが暴く

2011年10月23日(日) フライデー

フライデー経済の死角

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 ただし、N氏も官僚のタテ社会の中で、叱責を受けることなど初めてではないはずだが、精神的に追い詰められる出来事は、以前からあった。この府職員が言う。

「昨年の初頭、知事は台湾の時と同様、経済ミッションを組んでベトナムを訪れ、現地で『大阪経済セミナー』を開き、商談会を行っています。帰国後、部長会議でこう言い出しました。『私がベトナムに行って講演し、商談会をやって、その商談の件数の報告が上がってきているが、商談の件数ではなく、契約金額を出してください』。

 外国に行って、その商談が成立するかどうかは、2~3年経たないと分からないのが普通で、府職員がものを売るわけではありません。地元の企業なり間に入った商社が行うものです。知事の発言は、ある意味絶対で、N氏は急遽積み重なった難題に悩み、精神的に追い込まれていきました」

 N氏の役所の机から見つかった遺書には、こう書かれていた。〈仕事上の課題・宿題が増え続け、少しも解決しません。頑張っても頑張っても出口が見えない。もう限界です。疲れました〉。

 証言した府職員は国際交流室のK氏(享年52)の急死についても触れた。K氏の場合、昨年8月に入院した病院で「急性骨髄性白血病」と診断され、入院から1週間後に亡くなっている。

「マスクをして『夏風邪だ』と職場を走り回っていましたが、もっと早く病院に行っていれば、と悔やまれてなりません。今の府庁には簡単に休暇を願い出られる空気などありません。Kさんはそんな府政の犠牲になったのです」

〈要は、知事に直言する上司が皆無であることが最大の原因です。知事は常に「部長級、次長級は、政治任命だ」と公言していますから、「逆らえば飛ばされる」「歯向かえば潰される」。物言えば唇寒し……なのです〉(『仮面の騎士』より)

「汚ないものでも引き受ける」

 9月末、橋下氏は自らの手足である維新の会に、職員を相対評価し、最下位ランクが2年連続になると分限免職の対象とするなどの「職員基本条例案」と「教育基本条例案」を府議会と大阪市議会に提出させ、大阪市議会で否決されると、教育委員会を仮想敵に設定し、「条例をダブル選挙の争点にします」と息巻いた。本誌に告発した府職員が嘆息した。

「自分は市長選に出馬するのでしょう。9月府議会は12月まであり、条例を今議会で決めるということは、その頃、橋下氏は知事ではないわけです。その場、その場で思いついたことを言い、後はどうなるか分からない、結局、言ってることは矛盾だらけ。後出しジャンケン以外の何物でもありません」

 ダブル選に向け、自民党大阪府連の谷川秀善会長が、参院議員の丸山和也氏(65)に府知事選出馬を打診した。橋下氏も丸山氏もともに弁護士で、ともに話題の島田紳助が司会をしていた『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)への出演経験がある。話題づくりの臭いが鼻につくが、これでダブル選に〝お祭り〟の要素が加わったことだけは確かだ。

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