【経済】メタンハイドレート採掘、今夜着手へ2012年2月14日 12時19分
次世代のエネルギー資源として期待される「メタンハイドレート」を海底から取り出す世界初の採掘試験が14日、愛知県渥美半島沖約70キロの海域で始まる。当初は同日午前に着手する予定だったが悪天候などの影響で準備作業に手間取り、着手は同日夜以降にずれ込む見通しだ。 海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」を使い、深さ約1000メートルの海底から、メタンハイドレートを含む地層のある約300メートル下までを掘削。3月下旬までに採取用の試験井戸1本と、周辺の環境への影響を調べるための観測井戸3本を設ける。 ちきゅうは12日に清水港(静岡市)を出発し、同日深夜に採掘地点の海域に到着。掘削のため先端にドリルを装着したパイプの準備を進めてきた。14日は1本目の観測井戸を掘る作業を始める予定。 経済産業省から採掘試験を受託した独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」は、試験井戸で来年1月から3月までに数週間、氷状に固まったメタンハイドレートをメタンガスと水に分解してガスを取り出す試験をする。 【メタンハイドレート】 「燃える氷」とも呼ばれ、天然ガスの主成分のメタンなどが低温高圧の条件下で結合した氷状の物質。永久凍土地域の地下や、水深500メートル以上の海底に埋蔵されている。都市ガスの原料や発電燃料として利用が期待される。経済産業省の調査では静岡県から和歌山県沖で国内の天然ガス消費量の約14年分に相当する埋蔵量を確認。メタンガスとして取り出す技術を2018年度までに確立し、商業化を目指している。 (中日新聞) PR情報
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