国際テロ組織アルカイダの指導者がシリアの反政府勢力を支持する声明を出し、シリアで政府と反政府勢力の対立が激しさを増すなか、イスラム過激派の介入で混乱に拍車がかかることも懸念されています。
声明は、アルカイダの指導者、アイマン・ザワヒリ容疑者が、日本時間の12日、インターネット上に掲載したものです。この中でザワヒリ容疑者は「自由と正義を実現するため、われわれは、アサド政権と戦わなければならない」と述べ、シリアの反政府勢力を支持する立場を示したうえで、イラクやヨルダンなど近隣諸国のイスラム教徒に対し、アサド政権との戦いに参加するよう呼びかけました。
シリアでは去年12月以降、首都ダマスカスの中心部で爆弾テロが相次いだほか、10日にも第2の都市アレッポで、軍と治安部隊の建物を狙った爆弾テロが起きており、アサド政権はイスラム過激派の犯行との見方を示しています。これに対し、反政府勢力側は「民主化運動はイスラム過激派とは関係がなく、弾圧を正当化するための口実だ」などと反発しています。
一方で、アルカイダは、勢力の拡大を狙って隣国のイラクなどからシリアにメンバーを送り込んでいると指摘されており、イスラム過激派の介入で混乱に拍車がかかることも懸念されています。
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